「立役者」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
何かの物事を成す上で、重要な役割を果たした人物についていう場合に用いる言葉ですが、
具体的にどのような使い方をするのか、また他に近い意味の語にはどのようなものがあるのか、中には疑問を抱く方もいるかもしれません。
そこで、ここでは「立役者」の意味、言葉の成り立ちと、使い方や類義語について学んでいきましょう。
歌舞伎を含め、舞台を愛するライターあかりが、本稿を担当いたします。
「立役者」の意味とは?
まず、「立役者」には以下のような意味があります。
一座の中心となる重要な役者。転じて、重要な役割をする中心的人物。
出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「立役者」
つまり、もともとは演劇用語で芝居の一座において「中心となる重要な俳優」を指す言葉。現在、そこから転じて一般的にも「ある物事において重要な役割を担っている中心的な人物」を「立役者」と表現しています。
歌舞伎では、男役のこと(また男役の主役のこと)を「立者(たてもの)」また「立役(たちやく)」。またその役を演じる役者や一座をまとめる中心的な幹部俳優を「大立者」などと呼んでいます。「立役者」も同じ意味です。
一つのストーリー(エピソード)において、主人公・ヒーロー的な役割を担った人をこの言葉で指し示すと良いでしょう。
「彼は地域ブランドを確立し地域活性化を成功させた立役者だ」
「スーパーセーブで相手方のシュートを阻止しチームのピンチを救った彼は、チームを勝利へと導いた影の立役者だ」
「劇団の立役者である彼は、座長として一座の責任者的な役割も担っている」
「スティーブ・ジョブズはApple創業者の一人でありながら会社を追い出されたが、後に復帰し絶不調にあったAppleの業績を回復させる立役者となった」
「過疎化が進んだこの村に注目が集まり、活気が戻った。その立役者は伝統を受け継いだおばあちゃんだった。」
辞書を紐解くと、「立役者」とは主役(または中心的な役者)や出来事の中心人物とされており、一見すると、《人物》以外を指す際には使えないように思わえるのではないでしょうか。
しかし、近年は人物以外にも、そのモノの魅力の中心となるポイント、流行の要因になってたモノを「立役者」と呼ぶケースが多々見受けられます。
「鰹節は、料理の立役者として、今世界で注目を集めている。」
「手帳ブームの立役者、マスキングテープの魅力に迫る。」
\次のページで「「立役者」の類義語とは?」を解説!/