「造作もない」の意味と使い方・例文・類義語は?日本文学専攻の現役ライターがサクッとわかりやすく解説!
あまり日常会話で使うことはないかもしれませんが、映画やドラマ、小説のセリフなどで見かける言葉ですので、全く馴染みがないという人はいないのではないでしょうか。
とはいえ、具体的にどのような使い方をするのか、また他に近い意味の語にはどのようなものがあるのか、中には疑問が浮かぶこともあるかもしれません。
そこで、ここでは日本語を勉強することが好きな筆者が、「造作もない」の意味と使い方、そして類義語にあたる言葉について説明していきます。
「造作もない」の意味は?
そもそも、「造作もない」とは一体、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
「造作もない」と続けて用いることが多いですが、本来は「造作+〜ない」という二語で構成されている言葉です。
「〜ない」は「打ち消し表現」となりますので、「造作もない」はつまり、「造作」という言葉を否定しているというわけですね。
そうなると、まずは「造作」という言葉の意味を理解することが大切です。
そこで、この項目では「造作」の意味を改めて確認することで、「造作もない」という言葉がどのような意味を持つのか分析していきたいと思います。
辞書で「造作」という言葉を引いたところ、以下のように記されていました。
手間や費用のかかること。めんどう。
出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「造作」
つまり、「造作」とは手間が掛かること、面倒なことをいい、「造作もない」という言い方をする場「手間がかからない、面倒ではないこと」や「簡単なこと」を表す表現となります。
使用する場面を実際に思い浮かべてみましょう。
例えば、映画でヒーローが敵に囲まれているとします。絶体絶命の状況ですが、ヒーローは不敵に笑い、「この程度の数の敵を倒すなど、造作もないことだ!」と言って、敵をなぎ倒していく…。
そんなシーンを観たことがあるという人もいるのではないでしょうか。
つまり、この場合だとヒーローにとって「この程度の数の敵を倒すなど簡単なことである」というわけです。ヒーローの強さを強調したいがゆえに「造作もない」という言葉を用いていることがわかりますね。
このように、「どのように使われていることが多いか」を考えると、言葉の意味を掴みやすくなります。
「造作もない」の使い方や例文は?
では、次は「造作もない」の使い方を例文を使って見ていきましょう。
具体例を知ることで、より言葉を正しく使えるようになりますので、是非具体例を覚えておきたいところです。
「造作もない」は、たとえば以下のように用いることができます。
「造作もない」の類義語は?
「造作もない」の意味や使い方がわかったところで、「他の似た言葉に置き換えることはできないのかな?」と疑問に思った人もいるのではないでしょうか。
そこで、この項目では「造作もない」に類義語はあるのかを確認していきましょう。
「造作もない」の類義語としては、「やすやすと」や「容易い」が挙げられます。
これらの言葉は、一体どのような意味を持っているのでしょうか。
順を追って解説していきます。
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