「士気」(読み方:「しき」)という言葉は、「士気が高い」「士気を上げる」などの形でよく用いられています。

仕事などの場面で使われることが多くありますが、具体的にはどのようなことを表すのか、また近い意味のある「やる気」や「モチベーション」という言葉とはどのような違いがあるのか、中には疑問が浮かぶこともあるかもしれません。

そこでここでは「士気」の意味や英訳・使い方など、また類義語との違いについて、「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。

「士気」の意味と英訳、四字熟語、使い方まとめ

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それでは以下に、「士気」の意味や英訳、「士気」を用いた四字熟語や、例文を交えて使い方を説明します。

#1 「士気」の意味は?

まず、「士気」の意味を見てみましょう。「士気」には以下のような意味があります。

兵士の意気ごみ。また転じて、集団で事を行う時の意気ごみ。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「士気」

つまり、「兵士の意気込み」という意味から転じて、「組織やチームなど、多くの人が集まってある物事を行う時の意気込み」を表す言葉となっています。

#2 「士気」を英訳すると?

次に、「士気」を英語でどのように表現するのか見てみましょう。この言葉は以下のように訳されます。

●morale

「morale」は、「(軍隊や国民の)意気込みや気力」を意味する言葉です。たとえば、「士気を高める」は「boost morale」「improve morale」のように表現されます。

ちなみに、「morale」の「e」が抜けた「moral」は、道徳的、倫理的という意味の「モラル」となってしまうため、スペル間違いに気を付けましょう。

 

 

#3 使い方・例文

次に、「士気」の使い方を例文を使って見ていきしょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼が打ったホームランはそれまで開いていた点差を一気に縮め、それによってチームの士気は大きく高まった」
「従業員の士気の低さはそのまま生産性の低下に直結する問題となった」
「そのチームは強豪相手の試合にも士気がくじけることなく健闘し、結果見事勝利を果たした」
「監督は選手への声がけやミーティングを積極的に行い、チームの士気を鼓舞した」
「優勝候補の強豪を相手にしてチームの士気はくじけていた」

\次のページで「「士気」を使った四字熟語は?」を解説!/

#4 「士気」を使った四字熟語は?

さて、ここで「士気」を使った四字熟語を見てみましょう。これには「士気高揚」という四字熟語があります。
この四字熟語は、「士気」と「高揚」の2つの言葉から成り立っており、「兵士たちの戦闘するやる気を高める」という意味から転じて「組織やチームの目標に対するやる気を高める」ことを表している言葉です。この言葉は、以下のように用いることができます。

「彼らはチーム全体でエンジンを組み、士気高揚してから試合に向かった」
「社員を士気高揚させるためには、使命感を持たせることが重要だ」
「その軍事部隊は、皆で士気高揚し覚悟をもって最後まで戦った」
「学生生活最後の運動会は、組対抗応援団により全体が士気高揚し、組の優勝を見事に勝ち取った」

「士気」は、「多くの人が集まって物事を行う時の意気込み」を意味しており、本来は「兵士の意気込み」を表した言葉です。この言葉は、「~の士気を高める」などのように用いることができます。また、「士気」を用いた四字熟語には「士気高揚」があり、「士気を高める」ことを表した言葉です。

「士気」の類義語

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次に、「士気」の類義語について見ていきましょう。この類義語には、「やる気」「モチベーション」などが挙げられます。

 

#5 「やる気」

まず、「やる気」について見ていきましょう。「やる気」には以下のような意味があります。

物事を積極的に進めようとする気持。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「遣る気」

\次のページで「「モチベーション」」を解説!/

そして「やる気」を用いると、たとえば以下のようになります。

「最近の彼には仕事へのやる気が感じられない」
「彼の業務に対するやる気は認めるが、いつも詰めが甘い」
「子供に期待する親が様々な習い事をさせるが、大事なのは子供自身のやる気だ」
「彼女はいつも不満ばかりで、やる気が感じられない」

#6 「モチベーション」

次に、「モチベーション」について見てみましょう。「モチベーション」の意味は、以下のような意味があります。

【1】動機付け
【2】物事を行うための、動機や意欲になるもの。刺激。熱意。

出典:大辞林 第三版(発行所 株式会社三省堂)「モチベーション」

 

そして「モチベーション」を用いると、たとえば以下のようになります。

「ダイエットに必要なのは、モチベーションを維持することだ」
「チームの団結力を強めるために、モチベーションを上げる何かが必要だ」
「模擬試験の結果が悪く、受験勉強へのモチベーションが下がった」
「仕事に対するモチベーションを維持できるかどうかは、使命感の有無が左右する」

\次のページで「「士気」を使いこなそう」を解説!/

つまり、「士気」は「(組織やチームなど)多くの人々が集まってある物事を行う時の意気込み」、「やる気」は「(個人などが)ある物事を自ら進めようとする気持ち」、「モチベーション」は「物事に対する動機付けや熱意」を表すというニュアンスの違いがあります。

ちなみに「モチベーション」は、一般的に「やる気」の意味で用いられることが多いですが、英語の「motive(動機、目的)」と「action(行動、働き)」に由来するもので、本来は「目的を目指した行動」を表す言葉です。

「士気」を使いこなそう

以上、「士気」の意味や英訳、使い方についてまとめました。この言葉は「集団で物事を行う時の意気込み」を表し、「士気が高い」「士気が上がる」などの形で用いられています。

また、「士気」の類義語は、「やる気」「モチベーション」などです。「やる気」は「物事を積極的に行おうとする気持ち」を表し、多くの人たちで物事を行う場合に限らず、個人が物事を進んで行おうとする姿勢がある場合などに用いることができます。「モチベーション」は「物事に対する動機付け、熱意」を表しており、「やる気」のように用いられることが一般的です。

これらは、たとえば「チームの士気」「チームのやる気」「チームのモチベーション」など、同じような使い方をされることもありますが、「士気」は用いる場面が限られるため、その状況に応じて適当に使い分けると良いでしょう。

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言葉の意味

「士気」の意味や英訳・四字熟語・使い方・類義語まとめ

「士気」(読み方:「しき」)という言葉は、「士気が高い」「士気を上げる」などの形でよく用いられています。

仕事などの場面で使われることが多くありますが、具体的にはどのようなことを表すのか、また近い意味のある「やる気」や「モチベーション」という言葉とはどのような違いがあるのか、中には疑問が浮かぶこともあるかもしれません。

そこでここでは「士気」の意味や英訳・使い方など、また類義語との違いについて、「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。

「士気」の意味と英訳、四字熟語、使い方まとめ

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それでは以下に、「士気」の意味や英訳、「士気」を用いた四字熟語や、例文を交えて使い方を説明します。

#1 「士気」の意味は?

まず、「士気」の意味を見てみましょう。「士気」には以下のような意味があります。

兵士の意気ごみ。また転じて、集団で事を行う時の意気ごみ。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「士気」

つまり、「兵士の意気込み」という意味から転じて、「組織やチームなど、多くの人が集まってある物事を行う時の意気込み」を表す言葉となっています。

#2 「士気」を英訳すると?

次に、「士気」を英語でどのように表現するのか見てみましょう。この言葉は以下のように訳されます。

●morale

「morale」は、「(軍隊や国民の)意気込みや気力」を意味する言葉です。たとえば、「士気を高める」は「boost morale」「improve morale」のように表現されます。

ちなみに、「morale」の「e」が抜けた「moral」は、道徳的、倫理的という意味の「モラル」となってしまうため、スペル間違いに気を付けましょう。

 

 

#3 使い方・例文

次に、「士気」の使い方を例文を使って見ていきしょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼が打ったホームランはそれまで開いていた点差を一気に縮め、それによってチームの士気は大きく高まった」
「従業員の士気の低さはそのまま生産性の低下に直結する問題となった」
「そのチームは強豪相手の試合にも士気がくじけることなく健闘し、結果見事勝利を果たした」
「監督は選手への声がけやミーティングを積極的に行い、チームの士気を鼓舞した」
「優勝候補の強豪を相手にしてチームの士気はくじけていた」

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