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「奏でる」の意味や語源・英訳・使い方・「弾く」との違いまとめ

「奏でる」(読み方:「かなでる」)という言葉は、「バイオリンを奏でる」「ギターを奏でる」などの形でよく用いられています。

この言葉は楽器を演奏する場合によく使用されるため、普段の会話の中でも特別意識することなく用いられることが多いでしょうまた、「奏」という字は、子供の名前にも人気のある字です。しかし、「奏でる」が具体的にどのようなことを表すのか、また同じような使い方をする「弾く」という言葉とはどのような違いがあるのか、中には疑問が浮かぶこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「奏でる」の意味や語源・英訳・使い方、また「弾く」との違いを「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。

「奏でる」の意味や語源・英訳・使い方まとめ

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それでは、以下に「奏でる」の意味と使い方、また「弾く」との違いを説明します。

#1 「奏でる」の意味は?

まず、「奏でる」の意味について見ていきましょう。この言葉には、以下のような意味があります。

【1】音楽を奏する。楽器、特に弦楽器を鳴らす。
【2】手足を動かして舞う。

出典:大辞林 第三版「奏でる」

つまり、「(人前で)楽器を奏して音楽を創り出すこと」「手足を動かして踊ること」を表す言葉です。

ちなみに、「奏でる」の「奏」という字は、男女ともに子供の名前候補にも人気があります。これは「奏」という漢字が落ち着きや優雅さをイメージさせたり、「演奏すること」を表すことから、周りと調和できる・気配りのできる存在や癒しを与える存在になってほしい、などの願いを込めて名前に選ばれるようです。

#2 「奏でる」の語源は?

次に「奏でる」の語源について見ていきましょう。この語源には、2つの説があります。

1つ目は、「腕が出る」という意味の「かいないづ」という言葉に由来したというものです。「かいな」は「腕」を、「いづ」は「出る」を表しています。この言葉が訛り、「かいないづ」から「かな(奏)でる」になったとされているようです。この、「かいないづ(腕が出る)」という表現は、手を動かして踊るさま、つまり舞を舞っていることを表しており、「奏でる」の意味に繋がっています。

2つ面は、「演奏する」という意味の「かきなづ」という言葉に由来したものです。「かき」は「掻き」を、「なづ」は「撫でる」を意味し、弦楽器などを指ではじきながら演奏する様子を表現しているとされています。この「かきなづ(掻き撫づ)」という表現が、「奏でる」の「演奏する」という意味に繋がるのです。

#3 「奏でる」を英訳すると?

次に、「奏でる」を英語で表現するとどのようになるのか見てみましょう。この言葉を英語にすると、以下のようになります。

●play

日本語では例えば、弦楽器は「弾く」、管楽器は「吹く」など、同じ「演奏する」を意味する言葉でも様々な言い方で表現することができますね。しかし英語においては、楽器を演奏する場合はすべて「play」で表現されるのです。

このように、同じ意味の言葉を様々な表現の仕方で表すのが、日本語の1つの特徴となります。海外の方が日本語を勉強する場合には、このような日本語の特徴に少し苦労するのかもしれません。しかし、これが日本語の美しい面でもあるでしょう。

#4 「奏でる」の使い方・例文

次に、「奏でる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

\次のページで「「奏でる」の類義語は?」を解説!/

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