言葉の意味

「心なしか」の意味や英訳・使い方・類義語・対義語は?現役ライターがサクッと解説!

「心なしか」(読み方:「こころなしか」)という言葉は、「心なしか~のようだった」などの形でよく用いられています。

この言葉は日常生活の中で、割とよく耳にする言葉かもしれません。しかしながら、具体的にどのようなことを表している言葉なのか、また他に近い意味のある言葉にはどのようなものがあるのか、中には疑問が浮かぶこともあるでしょう。

そこで、ここでは「心なしか」の意味や英訳・使い方、類義語や対義語にあたる言葉について「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。



「心なしか」の意味と英訳・使い方まとめ

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それでは、以下に「心なしか」の意味や英訳、例文を交えた使い方について説明します。

#1 「心なしか」の意味は?

まず、「心なしか」には以下のような意味があります。

こちらの気のせい。思いなし。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「心做し」

つまり「確たる理由なしにそのように思えること」を表し、主に「心なしか」という形で「気のせいか~のようだ(~のように思う)」ことをいう言葉となっています。

ちなみに、この言葉は「心做しか」と漢字で表記される場合もあるようです。時々、「心が狭い・思いやりのない」という意味に捉えて「心無しか」と表記されるていることがありますが、言葉の本来の意味を考えると、この表記は間違っているので気をつけましょう。

#2 「心なしか」を英訳すると?

次に、「心なしか」を英語で表現するとどのようになるのか見てみましょう。この言葉の英訳は、以下となります。

●somehow

「somehow」は、「なぜだか・何となく」という意味を表す言葉です。この英語にも、「理由ははっきりしないけれど」というニュアンスが含まれているため、「心なしか」と訳すことができます。

#3 「心なしか」の使い方・例文

次に、「心なしか」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「心なしか、その日の彼はいつもより元気がないように見えた」
「彼はいつものように笑っていたが、心なしか空元気のように感じられた」
「大きな仕事を成し遂げて重いプレッシャーから開放されたその日は、心なしか家路に就く足取りも軽く感じた」
「長かった髪をバッサリと切ると、心なしか心も軽くなったように思えた」
「娘が出ていった部屋を眺めていると、心なしかいつもより広く感じられた」

「心なしか」は、「はっきりした理由はないが、そう思えること」ということを表した言葉で、「心なしか~のように感じた」などの表現で用いることができます。

「心なしか」の類義語

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次に、「心なしか」の類義語について見ていきましょう。この言葉と似た意味のある言葉には、「そこはかとない」「どこか」などが挙げられます。

#4 「そこはかとない」

まず、「そこはかとない」には以下の意味があります。

どこがどうというのではなく、全体的にそう感じられるさま。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「そこはかとない」

つまり、「どこがどのようにと具体的にはっきりとは言えないけれど、そのように感じられる様子」を表した言葉です。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。


「その庭園には色鮮やかなバラの花々が咲き誇り、そこはかとなく気品あふれる香りが漂っていた」
「美しい夕焼け空の下を歩いていると、ふとそこはかとない人恋しさに襲われた」
「彼がそばにいると、そこはかとない安心感に包まれる」
「いつも礼儀正しい彼女の振る舞いは、そこはかとなく育ちの良さを感じさせる」
「先日彼女と道端で偶然会ったときに、そこはかとなく悲しみを感じた」

#5 「どこか」

次に、「どこか」について見ていきましょう。この言葉には以下の意味があります。

はっきりとはいえないが、なんとなく。どことなく。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「どこか」

つまり、「何という理由はないけれど(そのように感じられる)」ことを表し、以下のように用います。

「雄大な景色を前にしながらも、彼はどこか物憂げな眼差しをしていた」
「彼には単なる人当たりの良さではない、どこか他の人とは違う親しみを感じた」
「さっきから辺りを見回し、そわそわしているあの人はどこか変だ」
「彼はいつも忘れ物をしていて、どこか頼りない」
「彼女は、いつも明るく笑顔だった母親にどことなく仕草が似ている」

「心なしか」の対義語

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最後に、「心なしか」の対義語にあたる言葉について見ていきましょう。この対義語には「顕著」「明確」などがあります。

#6 「顕著」

まず、「顕著」について見ていきましょう。この言葉の意味は、以下のようになります。

際立って目につくさま。著しいさま。けんじゃく。

出典:精選版 日本国語大辞典(発行所 小学館)「顕著」

そして、この言葉は以下のように用いることができます。

「彼女は勉強を怠ると、顕著に成績に表れる」
「小学生のころ彼とは同じくらいの身長だったが、中学に入るとその差が顕著になった」
「彼女はあの人と出会い、顕著に変わった」
「訪問回数の違いが、営業成績に顕著に反映されている」

#7 「明確」

次に「明確」について見ていきましょう。この言葉の意味は、以下のようになります。

あきらかで確実なこと。はっきりしていてまちがいのないこと。また、そのさま。

出典:精選版 日本国語大辞典(発行所 小学館)「明確」

そして、この言葉は以下のように用いることができます。

「あの一件が原因で、取引を中止されたことは明確だ」
「彼女はいつも明確に指示をしてくれるので、とても仕事がしやすい」
「昨日、一緒に食事をしたのは事実だが明確な時間までは思い出せない」
「このまま誤解されるのだけは嫌なので、この際私とあなたの立場を明確にしておこう」
「打ち合わせを行う際には、時間と場所だけは必ず明確にしておかなければならない」

「心なしか」の類義語には「そこはかとない」「どこか」などがあります。これらの言葉はどちらも、「全体的にぼんやりと・何となく」という意味があり、原因がはっきりしない場合の表現として用いられる言葉です。

また、「心なしか」の対義語には「顕著」「明確」などがあります。これらの言葉は「心なしか」などとは反対に、「原因が明らかで、はっきりしていっること」などの場合に用いられる言葉です。

「心なしか」を使いこなそう

以上、「心なしか」の意味と使い方、類義語についてまとめました。これらは「気のせいか(~のように思う)」ことを表し、ある物事についてどこがどうというはっきりとした理由はないけれど、そう思うことについていう場合に用いられる言葉です。

また、類義語には「そこはかとない」「どこか」といったものがあります。これらも「心なしか」と同じように、はっきりとした感覚や理由がある訳ではないけれどそのように感じることを表す場合に用いまられる言葉です。一方、対義語には「顕著」「明確」などがあります。これらは「心なしか」などとは反対に、原因などがはっきりしてたり、明らかな場合に用いられる言葉です。

これらの言葉を用いる際に、は状況に応じてそれぞれ使い分けましょう。

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