「静寂」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
「参道を歩み、本堂へ向かう時間は、なんとも静謐な時間だ」
「偉人の書斎があまりに静謐で感銘をうけた」
まとめ:寂しさをたたえる空間に、心惹かれる日本人の美意識を表した言葉「静寂」
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以上、「静寂」の意味と使い方、類義語についてまとめました。
この言葉は「物音がせず静かなこと」「静かで寂しいこと」をいい、主に物音などが全くなく静まり返り、寂しさを湛えた空間を表現とよいでしょう。「静寂に包まれる」「静寂を破る」といった形で用いられています。
近い意味の語には、「しんと」「閑寂」「閑静」「平静」「静謐」といったものがありますが、微妙に意味や使い方が異なるため、場面によって適切に使い分けるようにしましょう。「しんと」「閑寂」「閑静」「平静」「静謐」は「物音などがまったく聞こえず静かな様子」「静かで落ち着いている様子」をいいます。どれも寂しさよりも穏やかさを表現しておりその点が静寂とは異なるでしょう。
「しんと」は「しんとなる」「しんとした~」といったように副詞として用い、「閑寂」は静かで落ち着いた、趣のある様子についていう場合に用いられています。「静謐」はより威厳や格式の高いものを表す場合に用いることが多いでしょう。
「わび・さび」という日本の美意識にも含まれる「静けさ」「寂しさ」を表す「静寂」。この言葉の表す美しさを感じて表現できるようになりたいですね。