
「うっとり」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
酒に酔ってよい気持ちになるさま。
うっとりとよい気持ちであるさま。
出典:小学館「陶然」
「陶然」は、「酒に気持ちよく酔うさま」「酔ったようにうっとりするさま」を表します。
「陶然」の「陶」は「土をこねて軟らかくする」という意味を持つ漢字です。また、「然」は他の語の後ろに付けることで「状態」を表します。この2つの字を組み合わせることで、「気持ちがほぐれてうっとりする」という意味になりました。
「陶然」の例文は、次のようになります。
「有名なオーケストラの演奏を聴いて、父は陶然としてしまった」
「そのとき、突然雲の切れ間から真っ赤な夕日が顔を出した姿に、人々は思わず立ち止まって陶然となった」
「うっとり」の対義語

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「うっとり」の反対の意味を持つ言葉には、次のようなものがあります。
「覚醒する」:目を覚ますこと。過ちや迷いに気づくこと。
「目が覚める」:迷いが去り、正しい判断力を取り戻すこと。
「我に返る」:何かに気を取られていたのが、正常な判断力を取り戻すこと。
心を奪われる言葉はさまざま
以上、「うっとり」の意味と使い方、類義語などについてまとめました。
この言葉は、「美しいものなどに心を奪われて快い様子」を表し、美しい音楽などに心を引かれてぼんやりとする場合に「うっとりと~する」「うっとりとした~」などの形で用いることができます。
また近い意味を持つ語には「酔い痴れる」「惚れ惚れ」といったものがあり、いずれもうっとりすることを表しますが、それぞれ「ある事柄に心を奪われる」「すっかり心を奪われる」というように若干ニュアンスの異なる表現です。
そのため、美しいものについていう場合には「うっとり」、試合に勝利するなどの喜ばしい出来事については「酔い痴れる」、容姿の美しい女性などの夢中にさせられる対象については「惚れ惚れ」というように使い分けると良いでしょう。