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「逆説」の意味と使い方・例文・「逆接」「パラドックス」との違いは?現役ライターがサクッとわかりやすく解説!

「逆説」(読み方:「ぎゃくせつ」)という言葉は、「逆説的に言うと~」などの形でよく用いられています。

事実とは相反する内容のことや矛盾しているようなことについて述べる場合に使われている語ではありますが、具体的にはどのようなことを表すのか、また「逆接」「パラドックス」といった似た意味のある語とはどのような違いがあるのか、中には疑問が浮かぶこともあるかもしれません。

「逆説」という言葉は「パラドックス」と同じように使われますが、漢字とカタカナというところからも、ニュアンスや聞いた時のイメージが若干ちがいますね。また、「逆接」は言葉として直接使う機会は少ないですが、その意味は文章の内容前後を示す言葉として知られています。

「逆接」の意味と使い方や「逆接」「パラドックス」という言葉の違いについて、大手企業での勤務後ライターとして数々の記事を編集・構成・執筆を手がけている筆者が解説していきます。これらの言葉の例文なども確認して、より適切に使い分けられるようにしましょう。

「逆説」の意味と使い方・例文・「逆接」「パラドックス」との違い

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「逆説」という言葉を文章や本、評価論などで目にする人も多いのではないでしょうか。普段の生活で違和感なく使う「逆説」という言葉の意味やニュアンスについて正確に理解するために、その意味と使い方、例文について確認しておきたいですね。また、「逆説」という言葉に近い意味を持つ「逆接」や「パラドックス」という言葉についても確認しておきましょう。これらの意味と違いを把握して、シチュエーションで正しく使うヒントにしてみてくださいね。

「逆説」の意味

「逆説」という言葉を頻繁に使うという人も多くはないのではないでしょうか。どちらかと言えば、類似表現である「パラドックス」や「逆接」を使う場面が多そうですね。日常での会話や文章で使う頻度が少ない言葉ではありますが、いざ見かけた時や理解する必要があるときがあれば、その意味とニュアンスを理解しておけば便利です。本や雑誌の文章に登場する事が多い「逆説」という言葉について、その意味を確認しておきましょう。辞書に記載されている定義をご紹介します。

一見真理に反するように見えて、よく考えると一面の真理を表している説。

ある命題から正しい推論によって導き出されているように見えて、結論で矛盾をはらむ命題。パラドックス。

ある事実に反する説で、その説に反対する正当な論拠を見出しがたいもの。パラドックス。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「逆接」

つまり、「事実ではないように見えながらも、よく考えてみるとその一部においては事実であることを表している説」「それが正しいかのように見えるけれど結論に矛盾を含む命題」「事実(や通説)とは食い違っているが、かといってそれに反対する根拠を見つけ出すことが難しい説」を表す語となっています。

「逆説」の使い方・例文

「逆説」は、「間違っているように見えるが実は正しいことを言っている」という理解がフィットしますね。少し意味やニュアンスを掴むのが難しいと感じるなら、例文からその使い方についてニュアンスなどを掴む事ができます。すこしわかりにくい言葉ではありますが、その使い方のヒントとなる例文から理解を深めていきましょう。

「一方的に子どもの世話をして育ててやっていると驕り高ぶる親もいるが、必ずしもそうとはいえないだろう。逆説的に言うと、子育てを通じて親が子どもから学ぶことも多いっていうことだ」

「頭が良くないから勉強が嫌いだという人もいるが、逆もまた然りだ。つまり、逆説的だが、頭が悪いから勉強嫌いなのではなくて、勉強が嫌いで学ぼうとしないから頭が良くならないということだ」

「彼の作曲のスタイルは、サウンドエンジニアの仕事を通じて生まれており、逆説的に誕生したものと言えるだろう」

逆説的に聞こえるかも知れないが、実際に去年起きたことはこれからの未来を明るくするものだ」

「逆説」のことわざ

「逆説」という言葉の理解を深めるヒントになることわざを、上記の意味を踏まえてご紹介していきます。これらの言葉には聞き覚えがあるかと思いますが、「逆説」を見事に言い表すことわざです。意味と例文に合わせてこちらもチェックしてみてくださいね。

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