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「絵空事」の意味と使い方・例文・類義語まとめ

「絵空事」(読み方:「えそらごと」)という言葉は、「絵空事を並べる」「絵空事に過ぎない」などの形でよく用いられています。

しかしながら、日常的にそれほど頻繁に用いる類の語ではなく、具体的にはどのようなことを表す言葉なのか、また他に似た意味の語にはどのようなものがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「絵空事」の意味と使い方、また類義語にあたる言葉を営業歴5年。ライター歴3年。ビジネス用語の詳しさには定評のある筆者が解説します。

「絵空事」の意味と使い方・例文・類義語

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日常的にそれほど使うわけではありませんがよく耳にする「絵空事」という言葉。具体的にどのような意味があり、どのように使うのうのが正しいのか。また類義語や語源は何なのか。

それでは、以下に「絵空事」の意味と使い方、また類義語との違いを説明します。

絵空事の意味は?

まず、「絵空事」には以下のような意味があります。

絵は画家の作意が加わって、実物そのものではないということ。転じて、物事に虚偽・誇張の多いこと。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「絵空事」

つまり、(絵には描いた人の趣向が加わり真にそれ自身ではない、ということから)「物事に嘘偽りや大げさな表現が多いこと」を表す語となっています。

良い部分を大げさにアピールし、実際のものとはかけ離れているものや、ありもしない嘘などに使用されるのです。雲の上のような話や説得力のない話なども「絵空事」という言葉を使用することができます。

絵空事の使い方・例文

次に、「絵空事」を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「近い将来に人型ロボットが身近にある生活が実現するという話は、まんざら絵空事でもないだろう」

「この本に書かれている自然災害のリスクは、大げさなようだが決して絵空事ではない」

「その業界の厳しさを知っている自分から見ると、彼の事業計画はまるで絵空事の域を出ていなかった」

「彼のいう30歳までに司法試験を受けて弁護士になるという話は、単に絵空事を並べているだけのように聞こえるが、実際には虚言でも何でもなく実現に向けて計画的に行動しているらしい」

「彼はプロ野球選手になるため、日々猛烈に努力している。どうやらただの絵空事では終わらなさそうだ。」

絵空事の語源

鎌倉時代に学者の橘成季によって書かれた古今著聞集という古典に由来しています。古今著聞集の中では絵空事にまつわる記載があり、「描いた絵があまりにも美しく事実とかけ離れている」ことからついた言葉です。

「ゑ(絵)+そらごと(空事)」

「空事」は「事実にもとづかないこと」「つくりごと」「ありえない嘘」。よって、「絵に描いたようなつくりごと(嘘)」という意味になります。

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