言葉の意味

「泡沫」の意味と使い方・例文・類義語は?新聞記者歴29年の筆者がわかりやすく解説!

仮初(かりそめ)

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「仮初」は「一時的・間に合わせ」の意味から転じて「はかない。無常である」様子を表すのに用いられる言葉です。

兼好法師『徒然草(づれづれぐさ)』には「あまりにこの世のかりそめなることを思ひて、静かについ居けることだになく(あまりにもこの世が無常であることを考えると、静かにじっと座っていることすらできない)」と書かれています。

ちなみに、語源説は複数あるようです。「一時的な様子であるという意の仮様(かりざま)からきた語」というものや「本格的にでなくほんの仮に染めるの意の仮染(かりぞめ)からきた語」など。漢字で「仮初」と書くようになったのは、やはり江戸時代ごろからだと言われています。

例文:

「本当は根がやさしい人間で、厳格なコーチというのは仮初の姿である」

「武装解除に応じたわけではないので、仮初の平和だと言えなくもない」

線香花火(せんこうはなび)

「線香花火」そのものは「花火の一種で、火薬をこよりに入れて縒ったもの」ですが、その独特の燃え方から「最初は勢いがよいものの、すぐに衰えてしまうことのたとえ」として使うことができます。

火をつけたばかりのころは、パチパチと勢いよく火花が散っていますが、長続きはしません。人間の性質・性格だけでなく、世の中の流行り廃りを表現するときに用います。

例文:

「僕の大活躍なんて、長いリーグ戦の中では線香花火のようなもんだ」

「大人気に浮かれていると、線香花火で終わってしまう」

ニュアンス・語感の違いに気を配ろう

以上、「泡沫」の意味と使い方、さらに類義語にあたる言葉について、詳しく解説してきました。

この言葉は本来「水の泡」を指していましたが、その連想から「消えやすくはかないもののたとえ」として用いられます。古くから主に後者の意味の用例があり、現在でも世の中や人生の無常感、恋愛についての表現の中で多く使われる言葉です。

近い意味のある語には「儚い」「仮初」「線香花火」などがあります。いずれも「あっという間にむなしく消え去ってしまう様子」を表しますが「儚い」は「弱々しさ」、「仮初」は「一時的」、「線香花火」は「勢いが衰える」ニュアンスに重きを置いた言葉です。

それぞれの言葉には、ニュアンス・語感の違いだけでなく、使い方にも違いがあります。適切な場面で使い分けると、日本語の表現の幅が広がっていくのではないでしょうか。

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