
「甲斐性」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
特に男性の性質について表す時によく用いられている言葉ですが、「甲斐性」が具体的にどのようなことを表すのか、また他に似た意味のある語にはどのようなものがあるのか、疑問に思うことがあるかもしれません。
そこで、ここでは「甲斐性」の意味と使い方、また類義語にあたる語などについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。
積極的な気力と生活能力に富んだ、頼りがいのある性質。
出典:明鏡国語辞典「甲斐性」
つまり、「自分から進んで何かをしようとする精神力や根性があり、生活能力に富んだ頼りがいのある気性」を表す語となっています。
「甲斐性」は特に、その人のお金や異性関係などへの接し方を示す性質のことを意味する言葉です。
「甲斐性なし」「甲斐性がない」という表現は、何かを成し遂げるための根性がない、意気地がないことを意味します。
経済的な生活能力がない、または浮気性だというように、主にお金や仕事、異性関係に対して「だらしがない」ことを表す言い方です。
「甲斐性」の語源・由来

image by iStockphoto
「甲斐性」の語源には、「亀の甲羅(こうら)の模様のように美しい、つまり価値がある性質」という説や、「『甲斐』は『買い』から来ていて、お金を出して買うほどの値打ちがあるもの」など、諸説ある言葉です。
また、「甲斐」は「やりがい」や「ふがいない」などの「かい」と同じ意味で、もともとは「効(かひ)」という表記で「行動に対する効果」という意味を持っていました。その「かい」に、武田信玄の時代に勢力を伸ばしていた「甲斐氏」にちなんで「甲斐」の字があてられたという説が有力であるとも言われています。
「彼女は男運がないと嘆いていたけれど、今では甲斐性者の男性と結婚して幸せにしているらしい」
「甲斐性のある彼とこまやかな愛情がある彼女はいかにも似合いの夫婦だ」
「彼にはまだ結婚して家族を養うような甲斐性はないだろう」
「うちの息子はいい年して遊び呆けてばかりで甲斐性がなくて困っている。これでは当分嫁の来手もないだろう」
\次のページで「「頼りがい」」を解説!/