
「奇をてらう」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
大衆の支持を得ようとして、迎合するような発言をすること。また、その言葉。
出典:三省堂「受け狙い・受狙い」②
「受ける」という言葉が「人気を得る」「おもしろく感じられる」の意味を持つことから、「受け狙い」は「笑ってもらおうと意識して発言すること」「迎合すること」を表す言葉です。
「奇をてらう」には「受け狙い」のように「笑ってもらおうとする」わけではないというのが異なる点ですが、人の注意を引こうとするという意味では類義語にあたります。
「受け狙い」の例文は、次の通りです。
「仲間たちからのプレゼントは明らかに受け狙いだったけど、おもしろくてうれしかった」
「あの先生の発言はいつも受け狙いで、かえって白けてしまう」
「奇をてらう」の対義語

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では、「奇をてらう」の反対の意味を持つ言葉には、どのようなものがあるのでしょうか。
「奇をてらう」を「風変わりなことをすること」と捉えると、その対義語には「無難」「平凡」「普通」「一般的」となります。
「奇をてらう」は独特の表現
以上、「奇をてらう」の意味と使い方、類義語などについてまとめました。
この言葉は「普通とは異なることを見せびらかす」、つまり「わざと変わったことをして他人からの注意を引くこと」を表し、「奇をてらって~する」などの形で用いられています。
そして、類義語には「奇抜」「突飛」といったものがありますが、これらは「一般には考えられないほどに普通とは異なっていること」を表し、前者は服装や行動などが普通とは違ってそれに周囲が驚かされる様子、後者は手順や段階を飛ばして何かを行うような常識から外れた行動について述べる場合などに用いられる言葉です。
「奇をてらう」と似たような意味を持つ言葉にはいくつかありますが、上記のようにその意味は微妙に異なり、言い換え表現ができるほどのものは見当たりません。ですから、「奇をてらう」というのは独特の表現だと言えるでしょう。
ここで紹介した言葉を使う際には、それぞれの正しい意味を確認して使い分けるようにしてください。