
「さもありなん」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
とはいえ、誰もが頻繁に用いる類のものではなく、具体的にどのようなことを表す言葉なのか、また他に似た意味のある言葉にはどのようなものがあるのか、疑問に思うことがあるかもしれません。
そこで、ここでは「さもありなん」の意味と使い方、また類義語にあたる言葉などについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。
そうであっても全くおかしくない。そうであろう。もっともだ。
出典:明鏡国語辞典「然もありなん」
つまり、「(あるものごとの状況などが)そうであっても決して不思議ではない」と考えることを表す語となっています。
「さもありなん」は古語として使われていたもので、方言ではありません。「そんなことだろうと思った」「そのようになると思った」というように、予想していた通りになった場合に使われる言葉でした。
「むべなるかな」を足して「さもありなんむべなるかな」とすると、「なるほど」を意味する表現になります。
たまに使ってみると、味わい深い会話になりそうですね。
「さもありなん」の語源

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「さもありなん」は「然もありなん」と書き、品詞で分けると「さ(然)」「も」「あり」「な」「む」となります。
「然もあり」という推量・許容の複合助動詞に、完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」と推量の助動詞「む」から成る言葉です。
「そこのラーメン屋だが、今年いっぱいでこの地域から撤退するようだ。個人的には美味しい店で気に入っていたが、ライバル店が増えて客足が減ったようだから撤退もさもありなんと思う」
「彼は見事一回の受験で司法試験に合格したらしい。確かに難関ではあるが、情熱を持って必死に努力をしてた姿を見てたのでさもありなんと思える」
「結局彼は離婚したそうだ。そもそもお互い財産や外見なんかの条件を重視しての結婚で、まったく気も合わなかったようだから、さもありなんと思われる」
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