言葉の意味

「融通無碍」の意味と使い方・類義語・対義語は?国語科の教員がサクッとわかりやすく解説!

「融通無碍」(読み方:ゆうずうむげ)という四字熟語は、比較的有名な四字熟語の一つで、「融通無碍な発想」「融通無碍な考え」などの形で良く用いられます。

とはいえ日常生活において頻繁に用いられる語ではないため、具体的にどのような意味合いを持つ言葉なのか、またどのような類義語・対義語があるのかといった知識をお持ちでない方もいるかもしれません。

そこで国語科の教員である私が、「融通無碍」という四字熟語の意味と使い方、またその類義語・対義語を説明したいと思います。

「融通無碍」とは

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「融通無碍」の意味

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「融通無碍」には以下のような意味があります。

行動や考えが何の障害もなく、自由で伸び伸びしていること。
出典:新明解四字熟語辞典・第2版。三省堂

つまり、「考え方や行動がどんなことにも束縛されることがなく、あらゆることに自由に対応できること」を意味しています。

ちなみに、「融通」は、「滞りなく通ること」、「無碍」は「妨げのないこと」という意味です。

また「融通無碍」は「融通無礙」と漢字を充てても正解とされ、「融通自在」という言葉を用いることもあります。

「融通無碍」の使い方・例文

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次に、「融通無碍」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「人生の紆余曲折を経て、他人の目や常識にとらわれない融通無碍の境地に達する」


「難題と思われるようなことでも、彼は融通無碍の考え方でいつもうまく対処している」

「融通無碍」の類義語その1「異類無碍」

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「融通無碍」という言葉の類義語に、「異類無碍」(読み方:いるいむげ)という言葉があります。

「異類無碍」の意味

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「異類無碍」には以下のような意味があります。

互いに異質なものが、何のさわりもなく相互に通じ合うこと。
出典:新明解四字熟語辞典・第2版。三省堂

ちなみに「異類」とは「全く別のもの」を意味し、「無碍」とは先に説明したとおり「妨げのないこと」という意味を持ちます。

この四字熟語は元々仏教の世界で使われていたもので、火と水・水と土など、異質なもの同士が何の障害もなく通じ合うことに由来しているそうです。

また「融通無碍」と同様に、「無碍」は「無礙」と漢字を充てても良いとされています。

\次のページで「「異類無碍」の使い方・例文」を解説!/

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