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「郷愁」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説

「郷愁」(読み方:「きょうしゅう」)という言葉は、「郷愁にふける」「郷愁に浸る」などの形でよく用いられています。
さまざまな場面で比較的目にすることの多い語ではありますが、この言葉が具体的にどのようなことを表すのか、他者に説明するとなると難しくはありませんか?辞書を引いて意味を確認する以前に、この言葉に触れる多くのシーンから感覚的に意味を理解している人も少なくないのではないでしょうか。
筆者もその一人でした。転勤や進学、留学など引っ越しを多く経験し、青春時代を過ごしてきた私は、自称「全国各地に故郷を持つ女」。故郷を思う気持ちは人それぞれかと思いますが、その一つ「郷愁」という美しい言葉をこの機会に見つめ直し、ここで意味と使い方をまとめ、そして類義語をご紹介させていただきます。

「郷愁」の意味と使い方・例文

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それでは、以下に「郷愁」の意味と使い方をご説明します。

「郷愁」の意味とは?

まず、「郷愁」には以下のような意味があります。

ふるさとをなつかしく思う気持ち。また、過去のものや失われたものをなつかしく思う気持ち。

ノスタルジア。

出典:明鏡国語辞典「郷愁」

 

他郷にあって故郷を懐かしく思う気持ち。過去のものや遠い昔などにひかれる気持ち。ノスタルジア。

出典:コトバンク(デジタル大辞泉 発行所:小学館)

つまり、「生まれ育った土地、また過去のものや失われたものを思い出して心が引かれる気持ち」を表す語となっています。後者の「過去のものや失われたもの」も対象になるということはご存知でしたか?

次に例文とともに使い方をご説明しますので、確認していきましょう。

「郷愁」の使い方・例文

次に、「郷愁」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「慣れない都会生活の中で、何かにつけて故郷のことを思い出しては郷愁にふける」

「都会の騒々しさは何かと郷愁をかきたてる」

「燃えるような美しい夕焼け空は郷愁をそそるものがある」

「多少の不便があっても人や町に活気があった古きよき時代の郷愁にひたる」

「街角に佇む昔ながらの駄菓子屋さんは、郷愁が漂っている」

郷愁の「愁」ってどんな意味?

郷愁の「愁」は「うれえる。なげき悲しむ。思いなやむ。うれい。」という意味があります。秋と心を合わせていることから、心細さ、寂しさなど字を見るだけで、その心象風景が感じ取れる漢字ではないでしょうか。

「愁」という字を含んでいるため、「郷愁」という語は一見すると悲しんだり、悩んだりする姿が思い浮かべる人も中にはいるかもしれません。しかし、上記の意味や例文を鑑みると「いとおしむ」気持ち、「懐かしむ」気持ちが主たる意味を成していることが大切なポイントだと思います。

\次のページで「「郷愁」の類義語は?」を解説!/

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