「品行方正」の意味と使い方・例文・類義語・反対語は?新聞記者歴29年の筆者がわかりやすく解説!
対義語
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次は、「品行方正」とはまるで逆の意味を持つ対義語を紹介します。
【田夫野老(でんぷやろう)・田夫野人(でんぷやじん)】
意味は「態度や振る舞いが粗野で品格に欠け、乱暴で礼儀を知らない人のこと」で、通常は軽蔑する意味を込めて使う言葉です。
例文:
「NGワードを平気で言うとは、まったく田夫野老だな」
「改まった場面で、あの発言はない。田夫野人と言われても仕方あるまい」
【凶険無道・兇険無道(きょうけんむどう)】
意味は「よこしまで腹黒く、道徳に背いた悪い行いのこと」です。
例文:
「近頃テレビなどの報道で、身内同士の凶険無道な事件を目にすることが多くなったような気がする」
「旧友の息子とはいえ、凶険無道の振る舞いには頭を抱えている」
【悪逆非道(あくぎゃくひどう)】
「人の道にそむいたひどく悪い行いのこと」を意味し「悪逆無道」「極悪非道」「大逆無道」としても同じことを指します。
例文:
「あまりの悪逆非道な犯罪行為に、言葉が出ない」
「このような悪逆非道は、国際社会から厳しく糾弾されるに違いない」
あくまで正しく
以上、「品行方正」の意味と使い方、また類義語・反対語にあたる四字熟語について、詳しく解説してきました。
この言葉は「生活態度が整っていて正しいこと、もしくはその様子」を表し、人のきちんとした性質や振る舞いなどについて述べる場合に用います。一方ではやや堅苦しい人物とのニュアンスも持ち合わせており、必ずしも褒める意味ばかりではないようです。
類義語には「清廉潔白」「規行矩歩」「危言危行」「四角四面」など語があり、いずれも人の性質や性格などについて表現するときに使われます。語感や文脈によって選択するとよいでしょう。
また、対義語としては「田夫野老・野人」「凶険無道・兇険無道」「悪逆非道」などがあり、「品行方正」と対極にある人を表現する言葉として使うことができます。
人を褒める場合、その逆の場合も、幅広く言葉を覚えておくと、さまざまな場面で役に立つことがあるのではないでしょうか。