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「大団円」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッと解説

「大団円」(読み方:「だいだんえん」)という言葉は、「大団円を迎える」「大団円になる」などの形でよく用いられています。

しかしながら、それほど頻繁に用いられる語ではなく、この言葉が具体的にどのようなことを表すのか、また近い意味のある語には他にどのようなものがあるのか、疑問に思うことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「大団円」の意味と使い方、また類義語などについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。

「大団円」の意味と使い方・例文・類義語

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それでは、以下に「大団円」の意味と使い方、また類義語について説明していきましょう。

「大団円」の意味は?

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まず、「大団円」には以下のような意味があります。

小説・演劇などの最後の場面。多く、すべてがめでたく解決する結末についていう。

出典:明鏡国語辞典「大団円」

つまり、「演劇や舞台、小説などにおける最後の場面、特に、それまでの描かれていた出来事が円満な形で解決するような結末のこと」を表す語となっています。

「大団円」の語源・由来

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「大団円」の「団円」とは、「まるいこと」「円満であること」を意味し、それが転じて「欠けることなく丸くおさまる」「すべてがめでたく収まる結末」となりました。その「団円」に「大」を付けることでその意味を強調し、「クライマックス」のニュアンスを含むようになっています。

「大団円」の使い方・例文

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次に、「大団円」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「その演劇はすったもんだの後に大団円を迎えて終わり、すっきりとした気持ちで見終えることができる内容だった」

「その小説は、大筋としては余命宣告を受けた主人公が自分の生きる意味を見つめ直すという内容になっているが、意外にも最後は主人公が奇跡的な回復を果たしてめでたく大団円を迎えて終わった」

「この小説は、最後には主人公が恋人と結婚式をあげて大団円となるが、そこにたどり着くまでの二人の紆余曲折が心情豊かに描かれていて読み応えがあった」

「家庭内に問題を抱えた主人公の長きにわたる苦労が報われて、仕舞いには大団円を迎えるという小説を読み、晴れやかな読後感に浸る」

「大団円」の類義語

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では次に、「大団円」の類義語の意味や使い方について見ていきましょう。

この言葉と近い意味のある語には、以下のようなものが挙げられます。

「大詰め」

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まず、「大詰め」には以下の意味があります。

芝居で、最後の幕。また、最終の場面。

出典:明鏡国語辞典「大詰め」①

「大詰め」は「芝居の最後の幕や終わりの場面」を表し、次のように用いることができます。

「大詰めの山場となる部分にあった、主人公の心情を語る長台詞は非常に心に迫るものがあった」

「せっかくの観劇だったが、会社からの緊急の連絡で大詰めまで見ずに劇場を後にした」

「終幕」

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次に、「終幕」には以下の意味があります。

演劇の最後の一幕。
演劇・映画などが終わること。閉幕。

出典:明鏡国語辞典「終幕」①、②

「終幕」は「演劇における最後の幕」「終演、閉幕」のことを表し、以下のように用いることができます。

「この劇は終幕が9時を過ぎるから、観劇の前に食事を済ませておいたほうが良い」

「その演劇の終幕近くで主人公が心情を込めて歌う場面が印象に残っている」

「大尾」

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「大尾(たいび)」には、次のような意味があります。

最後。終局。終わり。

出典:小学館「大尾」

「大尾」は「最後」「結末」ということです。英語で言うところの「end」にあたります。

「大切り」

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「大切り(おおぎり)」の意味は、次の通りです。

③ 寄席の最後の出し物をいう。
④ 物事の終わり。

(② ③ は縁起をかついで「大喜利」とも書く)

出典:三省堂「大切り」

「大切り」は「大喜利」とも書き、「ものごとの最後のこと」「演劇や話の最終部分」を表します。

「終局」

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「終局(しゅうきょく)」は、次のような意味を持つ言葉です。

物事の結末がつくこと。しまい。終結。

出典:小学館「終局」

「終局」は「事が終わること」を意味し、特に争いごとの終結に使われる言葉です。

「戦争は終局を迎えた」のように用います。

「フィナーレ」

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「フィナーレ」が持つ意味は、次の通りです。

演劇などの最後の幕。また、物事の締めくくりの部分。大詰め。

出典:小学館

「フィナーレ」は、「交響曲やオペラ、演劇などの最後の幕」を表す言葉です。

「祭りのフィナーレを飾ったのは、全員参加のイベントだった」のように使います。

「エピローグ」

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「エピローグ」には、次のような意味があります。

劇・小説・詩歌などで、全体をしめくくる言葉や終わりの部分。終章。

出典:三省堂「エピローグ」

「エピローグ」は、「劇、詩、小説、戯曲などの終わりの章」「話の最終部分」のことです。

「ハッピーエンド」

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「ハッピーエンド」の意味は、次の通りです。

《happy endingから》小説・演劇・映画などで、物語の最後が都合よくめでたく終わること。幸福な結末。

出典:小学館

「ハッピーエンド」は、「物語や劇、映画などの幸福な結末」のことを表す和製英語で、正しい英語は「happy ending」となります。

「大団円」の対義語

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「大団円」と反対の意味を持つのは、「バッドエンド」「悲劇」「破局」などの言葉です。

「バッドエンド」は「ハッピーエンド」と同じく和製英語で、正しい英語は「bad ending」となります。「悲劇」「破局」と同様に、「不幸な形で結末を迎えること」「悲しい結末で終わること」を表す言葉です。

また、「大団円」を単なる「物語などの終わりのこと」の意味としてとらえた場合には、物語や舞台などの冒頭部分を表す「プロローグ」や「オープニング」、演劇などの舞台の幕を開ける意味の「開幕」などが対義語にあたります。

「大団円」の英語表現

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「大団円」の英語にあたる表現は、次のようなものになります。

denouement:フランス語の「結び目をほどく」が語源となる語で、「大団円」や「(事件などの)解決」の意味

ending:「(物語などの)結末」の意味

conclusion:「終わり」「結論」の意味

(grand) finale:「(音楽の)終楽章」「(演劇の)大詰め」の意味

catastrophe:「破局」「(悲劇などの)大詰め」の意味で、happy-endingと対を成す。

最後の「catastrophe」は、「大団円」を「円満におさまること」ではなく、「最終段階で盛り上がる部分」の意味としてとらえた場合に該当する言葉です。

「大団円」の正しい意味を知って使ってみよう

以上、「大団円」の意味と使い方、類義語などについてまとめました。

この言葉は「小説や演劇などの最後の場面、特にすべてが解決するおめでたい結末」のことをいいます。

勘違いして「大円団」と用いてしまうケースもあるようですが、「円団」ではなく結末という意味がある「団円」という語を使って「大団円を迎える」というようにするのが正しい使い方です。

また、「大団円」と近い意味の語に「大詰め」「終幕」などの語がありますが、これらは「芝居(・戯曲)の最終幕や最後の場面」「演劇の最終幕、終演」を表し、その意味は微妙に違ってきます。

それぞれ正しく理解して、場面に応じて使い分けるようにしましょう。

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