
「頂戴」の意味と使い方・例文・「賜る」「頂く」との違いまとめ
ビジネスシーンや日常生活、様々な場面で良く用いられるのが「頂戴」という語ですが、普段よく使うからこそ使い方が本当にこれで合っているのか時折不安になりませんか?
また、「賜る」「頂く」といった似た意味を持つ語とは具体的にどのような違いがあるのか、疑問が浮かぶ方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回は「頂戴」の意味と使い方や注意点、また「賜る」「頂く」との違いについて営業歴5年、ライター歴3年、ビジネス用語の詳しさには定評のある筆者が解説します。
「頂戴」の意味と使い方・例文・「賜る」「頂く」との違い
それでは、以下に「頂戴」の意味と使い方や注意点、また「賜る」「頂く」との違いを説明していきます。
日常会話やビジネスシーンで間違った使い方をしている人が多いので、ぜひ参考にしてみて下さい。
「頂戴」の意味は?

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まず、「頂戴」には以下のような意味があります。
・人から何かをもらうこと。
・相手に敬意を表し、もらった物を頭上に高くささげること。
・人から何かをもらった時に、お礼として述べる語。
・物を欲しがる時に使う語。
このように、言葉としての定義は、
「もらうこと、頂くことをいう謙譲語」ということです。
出典:明鏡国語辞典「頂戴」①
この言葉には他にも、
・頭の上にささげ持つことと
・食べることをへりくだって言う語
といった意味がありますが、主には上記のように「人から何かをもらうこと」の謙譲語、つまり自身を低めて聞き手である相手を高める言い方として用いられる語となっています。
例外として、TVドラマや映画などで泥棒が人のリュックサックやバッグから物を盗む時に、「頂戴する」と皮肉として使う場面があったり、人から同情される、哀れみをかけられることを「お情け頂戴」ということも。
このように、本来の意味とは違った使い方をすることもあるのです。
「頂戴」の由来は?
「頂」は「物の最も上の部分」
「載」は「頭の上にのせる」「うやうやしく上にささげて持つ」
ということを意味しており、
「頂戴」の語源は「身分の高い人から物をもらったときに頭の上にささげて感謝するさま」から来ています。
まさに文字通りの由来ですね。
「頂戴」の対義語
「頂戴」対義語は「献上(けんじょう)」です。
献上とは、
・主君や貴人にものを差し上げること。奉げること。
・点数をとられること。
・献上博多の略。
という意味があり、主には主君や貴人にものを差し上げること。
つまり、身分の高い人に物を差し上げるということを表しているのです。
献上博多とは、江戸時代に博多藩主から将軍へ上等の博多織の帯を差し上げていたことを意味しており、現在ではその織物自体を博多献上と呼んでいます。
「頂戴」の使い方・例文
次に、「頂戴」の使い方について例文を使って見ていきましょう。
この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。
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