「画竜点睛」の意味・由来・使い方と類義語・対義語。国語科の教員がサクッとわかりやすく解説!
十分完成しているものの後に付け加える、余計なもの。
また、
他人の優れた仕事や発言の上に、自分が何か付け足すときの謙称として用いられる。
「彼はいつも一言余計なことを言って、相手との関係が悪くなる。彼の言動は蛇足ばかりだ。」
「蛇足ですが、最後に一つお伝えしたいことがあります。」
画竜点睛を欠かないように
以上、「画竜点睛」(「画竜点睛を欠く」)の意味と使い方とその類義語・対義語について説明しました。
「画竜点睛」という言葉は、「最後の仕上げをしてその物事を立派に完成させることや、少しの手間を加えて全体の仕上がりを良くすること」を表し、主にそうした最後の仕上げができていないことについて述べる場合に「画竜点睛を欠く」という形で用いられます。
ちなみに「画竜点睛」という四字熟語を正しく書けますか?うっかりすると「画竜点晴」と書いてしまう人も多いはず。高校生などにテストなどで書かせても、「点晴」と書いてしまう生徒が非常に多い!
この熟語の成り立ちを理解していれば、「晴」という字は誤りだと言うことが容易にわかりますね。このように、言葉の成り立ちを理解していれば、漢字の書き取りミスも減るのです。
読み方を知っていて意味も知っていたとしても、正しく漢字で書けないとなると、まさしく「画竜点睛を欠く」ことになってしまうので、皆さんは間違いのないように注意しましょう。
また、「画竜点睛を欠く」と「仏作って魂入れず」は類義語として紹介しましたが、微妙にニュアンスが異なることも抑えておきましょう。
つまり、「画竜点睛を欠く」は「全体を引き立てる仕上げが不十分である」時に用い、「仏作って魂入れず」は「何かをほぼ達成させた状態にありながらも、重要な部分が抜け落ちている」という意味で用います。
類義語であるとはいえ、前後の文脈に応じて正しく使い分けられるといいですね。