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「付和雷同」の意味と使い方・例文・類義語・対義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説!

「付和雷同」(読み方:「ふわらいどう」)という言葉は、「~に付和雷同する」などの形でよく用いられています。

比較的耳にする機会が多い語ではありますが、具体的にどのようなことを表すのかを知っている人は、意外と少ないものです。また近い意味・反対の意味を表す語にはそれぞれどのようなものがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、この記事では「付和雷同」の意味と使い方、また類義語・対義語にあたる四字熟語について説明していきます。




四字熟語「付和雷同」の意味と使い方・例文・類義語・対義語

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この四字熟語は「付和雷同」(ふわらいどう)と読みます。また雷同付和(らいどうふわ)ともいい、語が前後していても意味は同じです。

また「附和雷同」とも書きます。ちなみに「不和雷同」と書くのは誤りです。漢字だけを見ると正しいように思えますが、「不和」とは仲が悪いという事の意味ですので、注意しましょう。

それでは、さっそく以下から「付和雷同」の意味と使い方を解説していきます。合わせてこれを使った例文、類義語・対義語も見ていきましょう。

付和雷同の意味とは?

まず、「付和雷同」には以下のような意味があります。


一定の主義・主張がなく、他人の意見や行動にすぐ同調すること。

出典:明鏡国語辞典

つまり、「自身にしっかりと定まった考えがなく、軽々しく他人のしていることや言っていることに合わせること」を表します。身近な例えでいうなら意見を求められたときに、深く考えずすぐに同調することです。話し合いの場などでこういったことは多いのではないでしょうか?人が集まればそれぞれの主義・主張があるのですが、その場の雰囲気に流されてしまうこともあります。

 

 

付和雷同の語源は?

語源は、古代中国の書物”礼記(らいき)”です。“礼記”とはどういうものか以下で紹介します。

 

儒家の経典で、五経の一つ。礼についての解説・理論を述べたもの。四九篇。前漢ノ戴聖(たいせい)が古い礼の記録を整理したものといわれ、「小戴聖」ともよばれる。儀礼の解説および音楽・政治・学問における礼の根本精神について述べており、唐代に他の礼書を抑えて五経に加えられた。三礼の一つ。

出典:三省堂 大辞林

その“礼記”の中にこのような一文があります。

勦説する毋かれ、雷同する毋かれ(そうせつするなかれ、らいどうするなかれ)

これは”他の人の説を盗んではいけない、他の人の意見にむやみに賛同してはいけない”、こういった内容です。

「付和雷同」の「付和」は、自分の定まった意見や主義を持つことがなく、すぐに相手に意見に賛同すること。

「雷同」は雷が鳴ると、その音と振動に応じて様々なものが響く様から転じて、むやみに相手に同調すること。

「自分で一定の考えや主義を持たず、相手に同調する」ということになります。

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