
「有為転変」の意味や語源・英訳・使い方・類義語・対義語まとめ
とはいえ、日ごろ日常において頻繁に用いる語ではなく、この言葉が具体的にどのようなことを表すのか、もしくは近い意味のある「諸行無常」という語とはどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。
そこで、ここでは、「有為転変」の意味や語源、英訳、使い方、類義語、対義語について「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。
#1 「有為転変」の意味は?
まず、「有為転変」の意味を見てみましょう。この言葉の意味は、以下のようになります。
世の中のすべてのものが絶えず変化して、しばらくの間も同じ状態にとどまることがないこと。有為無常。
出典:大辞林 第三版「有為転変」
つまり「有為転変」とは、「この世はすべてのものが常に変化していること」を表す言葉です。
人生において悲しいことや辛いことがあったときは、「有為転変」を思い出し、「悪いことは長くは続かない、良いこともそのうちあるさ」と考えてその時を踏ん張りたいですね。
#2 「有為転変」の語源は?
次に、「有為転変」の語源について見てみましょう。この言葉は「有為」と「転変」の組み合わせからできており、仏教の教えに由来しています。「有為」は、「因縁によって起こるこの世のすべてのもの」、「転変」は「物事が移り変わること」を表した言葉です。このことから、「有為転変」は「世の中のすべてのものは常に移り変わる」ということを意味します。
ちなみにこの意味から、「有為転変は世の習い」ということわざが生まれました。「すべての物事は絶えず変化しているのがこの世の常」ということを表しています。
#3 「有為転変」の英訳は?
次に、「有為転変」を英語でどのように表現するのか見てみましょう。
●mutability
●vicissitude
「mutability」は「変わりやすさ」、「vicissitude」は「(物事などの)変化、変遷」などを表す英語です。
ちなみに、「有為転変は世の習い」を英訳すると、「Vicissitudes are the lot of man.」または「Life is full ups and downs.」と表現することができます。「Life is full ups and downs.」などは、「浮き沈みが激しい」という表現から、人生は絶えず変化していくものだと読み取れますね。
しかし、「有為転変」は人生のみではなく、この世のすべてのものが変化することを意味しているため、英語と日本語では少しニュアンスが異なるでしょう。
#4 「有為転変」の使い方・例文
次に、「有為転変」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。
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