「綿密」の意味と使い方・例文・「厳密」「精密」「緻密」との違いは?現役記者がサクッとわかりやすく解説!
さまざまな場面で用いられている語ではありますが、たとえば似た意味のある「厳密」「精密」「緻密」といった語とはどのような違いがあるのか疑問を抱くこともあるかもしれません。
そこで、ここでは「綿密」の意味と使い方、また「厳密」「精密」「緻密」と比較しながらそれぞれの違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。
「綿密」の意味は?
まず、「綿密」には「細かく詳しいこと。注意が行き届いていること」という意味があり、「細かい点まで詳しいこと」「手抜かりやすきがないこと、細かい点までよく気が付いて注意が行き渡っている様子」を表す語となっています。
また「綿密」を構成する漢字についてですが、本来「わた」の意味であった「綿」はその様子から「細かい」ことも意味するようになり、元々「木々の生い茂った奥深い所」を意味していた「密」はその意味を広げて「混み合う」「細かい・詳しい」を表わすようになったそうです。
つまり「綿密」は、似たような意味を持つ漢字を重ねることで成り立っている熟語であると理解できるでしょう。
「綿密」の使い方は?
次に、「綿密」の使い方を例文を使って見ていきましょう。
この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。
「新店舗の出店にあたり、そのエリアの顧客層や競合店などについて綿密な調査をする」
「事業を始める上で、まずは綿密な事業プランを立てることが重要だ」
「繁華街ではなくあえて郊外の住宅地に出店をしたのは綿密な計算の上のことである」
「データを一つ一つチェックしながら綿密に修正を施す」
「私はこの企画についてかれこれ半年以上考え続けてきたので、これ以上綿密なものはないだろうと思っている」
「舞台の公演前には、スタッフ間で事前の打ち合わせを綿密に行う」
「この漫画は少女向けながら、綿密な考証と細部まで書き込まれた緻密な絵柄、そして少女漫画離れしたストーリーから男性にもファンが多い」
「エラーにより停止した装置を綿密に点検してみたが、何の異状も発見できなかった」
「事前に綿密な打ち合わせを行った上で制作に取り掛かる」
「綿密」の類義語は?
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それでは、次は「綿密」の類義語・類語である「厳密」「精密」「緻密(ちみつ)」について見ていきましょう。
まず、これらの語の意味は以下のようになります。
「厳密」:細部まで見落とすことなく厳しく注意を行き届かせるさま。
「精密」:細かい点まで巧妙に作られていること。細かい点にまで注意が行き届いていること。
「緻密」:(布や紙などの)きめが細かいこと。細かいところまで注意が行き届いていること。
「厳密」の使い方は?
それでは、「厳密」の使い方、また「綿密」との違いについて見ていきましょう。
「厳密」は、例えば以下のように用いることができます。
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