言葉の意味

12月に送る手紙の挨拶文・結びの言葉に使う言葉の意味と使い方は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説

12月は、ビジネスでもプライベートでも忙しくなる時期ですが、1年を振り返って感謝を伝えるために手紙を書く機会も多くなることでしょう。そのときの挨拶文などには、大雪・冬至・初冬・師走・歳末という言葉がよくつかわれます。今回、この記事では、その5つの言葉の意味や使い方について、翻訳経験のある現役ライターの筆者が解説していきます。

12月 手紙の挨拶文や結びの言葉に用いる言葉 意味と使い方

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それでは、手紙のあいさつなどに使用される言葉を5つ挙げて、意味や使い方(使用例)を紹介していきましょう。

#1 大雪(たいせつ)

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「大雪」は二十四節気の一つで「太陽の黄経(太陽の高さ)が255度に達する時」をいい、暦の上では「12月7日頃」、または冬至までの期間を指します。

「大雪」は、北国や山間部だけでなく平地でも雪が降り始め、本格的な冬が到来する時期です。動物たちは冬ごもりを始め、人々も年末に向けて忙しくなってくるころですね。

「大雪」という言葉には「激しい雪が降るころ」といった意味があり、この日以降に送る手紙の挨拶文において、たとえば以下のように使用することができます。

「大雪の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます」
「大雪の候、皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます」
「大雪を過ぎ、めっきりと寒くなって参りましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか」

二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、それをさらに6つずつに分けたもののことです。春分、秋分、夏至など、現在でも季節の節目をしめす言葉として使われていますから、なじみのある言葉も多いのではないでしょうか。この節気は、その年によって日にちが変わる場合がありますので、「何月何日」と決められているわけではありません。

#2 冬至(とうじ)

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「冬至」は二十四節気の一つで「太陽の黄経が270度に達する時」をいい、暦の上では「12月22日頃」、または次の節気である小寒の前日までの期間にあたります。

「日中の長さが最も短く夜が長い日」となり、この時期から本格的な寒さが訪れるとされている日です。冬至は、その翌日から日が長くなり、弱くなっていた太陽の力が甦ってくることから「一陽来復(いちようらいふく)」ともいわれ、この日を境に運気が上昇するのだとか。ゆず湯に入るのも、一陽来復に備えて身を清めるのが元来の目的だったようです。

「冬至」はその日以降に送る手紙の挨拶文において、たとえば以下のように用いることができます。

「冬至の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
「冬至を迎え、いよいよ年の瀬も押し迫って参りました」
「冬至のみぎり、本格的な寒さが到来するころとなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか」

冬至にはにんじんやだいこんなど「ん」のつくものを食べると運が呼び込めるといわれます。冬至に食べる代表的なものといえばかぼちゃですが、別名を南京(なんきん)といいますから、やはり縁起を担いでいるのですね。β-カロテンをはじめ、ビタミンCやビタミンEもそろった栄養価の高いかぼちゃを食べて、風邪を予防するという目的でもあります。

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