「散見」の意味と使い方・例文・類義語・言い換え表現は?現役記者がサクッとわかりやすく解説!
さまざまな場面で使用される語ではありますが、誤用されることが多く、実際のところどのような使い方をすることができるのか、また他の意味で言い換えるにはどのような言い方をすることができるのか、中には疑問が生じることがあるかもしれません。
そこで、ここでは「散見」の意味と使い方、また類義語・言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が説明していきます。
「散見」の意味は?
まず、「散見」には「あちらこちらで目に映ること」といった意味があり、「いろいろなところである物事が目に留まること」を表す語となっています。
「散見」には、目に映ることや目に留まることといった意味が含まれていますが、これは必ずしも視覚的なことを意味しません。「散見」は、「評価する声が散見される」のように耳にする場合も使いますし、「洞察力が散見される」のように抽象的な物事を認識した場合にも使います。
「散見」の使い方は?
次に、「散見」の使い方を例文を使って見ていきます。以下に4つの例文を挙げました。
「商店街にはすでに閉店した店が散見している」
「アンケートの結果は好意的な意見が大半を占めていたが、批判する声も散見した」
「このチェーン店は市内のあちこちに散見する」
「こうした傾向は比較的若い世代に多く散見している」
「散見」は自動詞として用いられる語で、もともと「(~が)~に散見する」という使い方が正しいとされていました。ただし、現在では「~が散見される」という使い方が一般的になっており、辞書にもその使い方が記載されていることがあります。後者の使い方が定着してきているため、日常的な使い方をする場合には「~が散見される」、より正確な表現をしたい場合などには「~に散見する」というように使い分けても良いかもしれません。
「散文」の類義語・言い換え表現
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それでは、「散見」の類義語や言い換え表現について見ていきましょう。まず、「散見」と近い意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
「往々(おうおう)」:ある物事がたびたびある様子。
「ちらほら」:何かがいろいろなところにわずかにある様子。
また、「散見される」と似た意味を持つ語としては「窺える」があります。
「窺(うかが)える」:部分から全体を推察できる、感じ取ることができる。
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