言葉の意味

「翻って」の意味と使い方・例文・類義語・言い換え表現は?現役記者がサクッとわかりやすく解説!

「翻って」(読み方:「ひるがえって」)という言葉は、「翻って考えると~」などの形でよく用いられています。

しかしながら日常的に頻繁に用いる語ではなく、具体的にこの言葉がどのようなことを表していて、近い意味のある語には他にどのようなものがあるのか、中には疑問に思うことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「翻って」の意味と使い方、また類義語や言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が説明していきます。

「翻って」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「翻って」の意味と使い方を見ていきましょう。

「翻って」の意味は?

まず、「翻って」には「反対に、別の方面から」といった意味があり、「その事柄とは反対の、もしくは別の立場や方向から物事を見る様子」を表す語となっています。

この「翻」は「田畑に種をまく」ことを象った「番」と「鳥の両翼」を象った「羽」から、鳥が羽を広げて飛ぶ、つまり鳥が「ひるがえる」を意味するように成り立ったと言われています。

「翻って」の使い方は?

次に、「翻って」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「ゆとり世代といわれる若者が就職する時期になりその離職率の高さなどが問題になっているが、翻って企業の立場から考えると将来的に会社を支える若手社員が育たないことが問題となっている」

「現代は正社員とはいえ企業の業績悪化によるリストラに無縁とはいえないが、翻って派遣や契約社員を見てみると、能力があり会社に貢献することで長く契約が更新されている人も多い」

「カフェでゆっくりと過ごしている時に子どもが騒ぐ声が聞こえると鬱陶しく感じるものだ。しかし翻って小さな子どもがいる親の立場ではどのような考えになるかと想像してみる」

「加工食品には多くの食品添加物が使用されている。保存性などのメリットはあるだろうが、翻って考えるとそれらの添加物がさまざまな病気のリスクを高めているということも事実である」

「翻って」の類義語は?

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それでは、次に「翻って」の類義語である「一方」「反面」「他方」「方や」について見ていきましょう。

「一方」の使い方は?

「一方」には「他の方面では」といった意味があり、その話題と関連するもう一つの事柄について言及する場合に、以下のように用いることができます。

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