「有用」(読み方:「ゆうよう」)という言葉は、「有用な人材」などの形でよく用いられています。

とはいえ日常で頻繁に用いる語ではなく、具体的にどのようなことを表しているのか、また「有効」「有益」「重宝」といった近い意味のある語とはどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「有用」の意味と使い方、また類義語である「有効」「有益」「重宝」との違い、そして言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が説明していきます。

「有用」の意味と使い方・例文・類義語・言い換え表現

それでは、以下に「有用」の意味と使い方、また類義語や言い換え表現を見ていきましょう。

「有用」の意味は?

まず、「有用」には「役に立つこと」という意味があり、「何かをするにあたってそれが役に立つことや、役立つ様子」を表す語となっています。

「有用」の意味や漢字の構成から分かるように、その対義語(反対語)は「無用」です。「無用」は「有用」の意味の反対である「役に立たないこと」を意味していますが、そのほかにも「必要ないこと」「用事のないこと」といった意味があり、また「天地無用」や「落書き無用」のように他の語に付いてしてはいけないということを表すこともあります。

「有用」の使い方は?

次に、「有用」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「有用な資源には限りがあるものだ」

「彼はこの部署に有用な人材だ」

「チャットツールは社内での情報共有やコミュニケーションに有用だ」

「この辞書は普段の勉強だけではなく海外旅行にも有用だ」

「有用」の類義語は?

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次に「有用」の類義語について見ていきましょう。まず、「有用」と似た意味のある語には、たとえば以下のようなものが挙げられます。

「有効」:効果や効力があること、役に立つこと。

「有益」:ためになること。

「重宝」:便利で役に立つこと、また便利なものとして常に使うこと。

「有効」は「頭痛に有効な薬」「時間を有効に使う」「有効期間」などの形で用いられます。また「有効」には、「効果や効力があること」のほか「法律上の効力をもっていること」といった意味もあり、柔道の専門用語として「技あり」に近い技のときに下す判定においても用いられるとのこと。

「有益」は「有益な助言」「時間を有益に使う」などの形で用いられることが多いです。

「重宝」は「重宝している辞書」「重宝な道具」などの形で用いられますが、「重宝」にも「便利で役に立つこと」のほか「大切な宝物」「大切にすること」といった意味があります。

\次のページで「「有用」と「有効」「有益」「重宝」の違いは?」を解説!/

「有用」と「有効」「有益」「重宝」の違いは?

次は、「有用」が「有効」「有益」「重宝」とどのように違うのか見ていきましょう。これらの語の使い方を比較すると以下のようになります。

「有効」:「そのポイントカードは最後に利用した日から1年間が有効期限とされている」(そのポイントカードは最後に利用した日から1年間効力があるとされている)

「有益」:「セミナーに参加して有益な情報を得る」(セミナーに参加してためになる情報を得る)

「重宝」:「古本屋で見つけた辞書だったが、これは大変重宝な代物だった」(古本屋で見つけた辞書だったがこれは大変便利な代物だった)

「有用」:「たとえ勉強してもその有用性を理解していないと身に付かないものだ」(たとえ勉強しても、その役に立つ性質を理解していないと身に付かないものだ)

つまり、「有効」は「効力があることや良い効果が得られること」「有益」は「ためになる、利益や得になること」「重宝」は「便利であること」「有用」は「役に立つこと」を表すというニュアンスの違いがあります。

ここで、「重宝」の「便利であること」と「有用」の「役に立つこと」の違いが微妙過ぎて分かりづらいですが、「重宝」の場合は「使いみちがある」だけでなく「使い勝手が良い」という意味もあると考えると理解しやすいでしょう。

「有用」はどのように言い換えられる?

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それでは、次に「有用」の言い換え表現について、見ていきましょう。

例えば、上記で挙げた「彼はこの部署に有用な人材だ」という例文ならば、微妙なニュアンスの違いはありますが、以下のように言い換えることができます。

「彼はこの部署にとって役に立つ人材だ」

「彼はこの部署にとって使いみちがある人材だ」

「彼はこの部署に有益な人材だ」

「彼は人材としてこの部署の仕事に有効だ」

「彼は人材としてこの部署で重宝されている」

「彼はこの部署にとって価値ある人材だ」

「彼は人材としてこの部署に寄与している」

「彼は人材としてこの部署に貢献している」

「有用」「有効」「有益」「重宝」を場面に応じて使い分けよう

以上、「有用」の意味と使い方、類義語、言い換え表現についてまとめました。

この言葉は「役に立つこと」を表し、何かの役に立つ人材や物事について述べる場合に「~は~に有用だ」「有用な~」といった形で用います。また「役に立たないこと」を意味する「無用」が対義語です。

類義語としては、何かのためになることを表す「有益」ある物事について良い効果や効力があることを表す「有効」使いみちがある上に使い勝手が良いことを表す「重宝」があります。

それぞれ似ている語ではありますが、異なるニュアンスがあるため場面に応じて適切に使い分けましょう。

また「有用」は、その類義語などで容易に言い換えられますが、微妙な意味の違いから解釈に誤解が生じないよう注意しましょう。

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言葉の意味

「有用」の意味と使い方・例文・類義語・言い換え表現は?現役記者がサクッとわかりやすく解説!

「有用」(読み方:「ゆうよう」)という言葉は、「有用な人材」などの形でよく用いられています。

とはいえ日常で頻繁に用いる語ではなく、具体的にどのようなことを表しているのか、また「有効」「有益」「重宝」といった近い意味のある語とはどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「有用」の意味と使い方、また類義語である「有効」「有益」「重宝」との違い、そして言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が説明していきます。

「有用」の意味と使い方・例文・類義語・言い換え表現

それでは、以下に「有用」の意味と使い方、また類義語や言い換え表現を見ていきましょう。

「有用」の意味は?

まず、「有用」には「役に立つこと」という意味があり、「何かをするにあたってそれが役に立つことや、役立つ様子」を表す語となっています。

「有用」の意味や漢字の構成から分かるように、その対義語(反対語)は「無用」です。「無用」は「有用」の意味の反対である「役に立たないこと」を意味していますが、そのほかにも「必要ないこと」「用事のないこと」といった意味があり、また「天地無用」や「落書き無用」のように他の語に付いてしてはいけないということを表すこともあります。

「有用」の使い方は?

次に、「有用」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「有用な資源には限りがあるものだ」

「彼はこの部署に有用な人材だ」

「チャットツールは社内での情報共有やコミュニケーションに有用だ」

「この辞書は普段の勉強だけではなく海外旅行にも有用だ」

「有用」の類義語は?

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次に「有用」の類義語について見ていきましょう。まず、「有用」と似た意味のある語には、たとえば以下のようなものが挙げられます。

「有効」:効果や効力があること、役に立つこと。

「有益」:ためになること。

「重宝」:便利で役に立つこと、また便利なものとして常に使うこと。

「有効」は「頭痛に有効な薬」「時間を有効に使う」「有効期間」などの形で用いられます。また「有効」には、「効果や効力があること」のほか「法律上の効力をもっていること」といった意味もあり、柔道の専門用語として「技あり」に近い技のときに下す判定においても用いられるとのこと。

「有益」は「有益な助言」「時間を有益に使う」などの形で用いられることが多いです。

「重宝」は「重宝している辞書」「重宝な道具」などの形で用いられますが、「重宝」にも「便利で役に立つこと」のほか「大切な宝物」「大切にすること」といった意味があります。

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