「混沌」(読み方:「こんとん」)という言葉は、「~は混沌している」「混沌たる~」などの形でよく用いられています。

とはいえ、それほど日常的に頻繁に用いる語ではなく、この言葉が具体的にどのようなことを表すのか、また他に近い意味のある語にはどのようなものがあるのか、中には疑問を感じることもあるかもしれません。

そこで、ここでは「混沌」の意味と使い方、また類義語や語源、言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「混沌」の意味と語源、使い方・例文

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それでは、始めに「混沌」の意味と使い方を見ていきましょう。

「混沌」はまた「渾沌」とも書きますが、よく使われる表記は「混沌」です。

「混沌」の意味は?

まず、「混沌」には「入り混じって区別がつかないさま」といった意味があり、「何かが雑多に入り混じり、物事の区別がはっきりしない、区別できない様子」を表す語となっています。

このほか、「混沌」には「神話などにおける、天と地がまだ分かれずまじり合っている状態」という意味もあり、日本書紀における天地開闢神話にもその文字が見られるとのこと。

また、「混沌」は、「まじる」「入り乱れる」を意味する「混」と「万物成立以前の物のけじめがつかない状態」を意味する「沌」から構成されている、似た意味の語を重ねたことで成り立っている熟語です。

「混沌」の語源・由来は?

次は、「混沌」の語源・由来について解説します。

「混沌」はもともと、中国で古くから使われていた言葉、つまり漢語で、現在と同じような意味を持ち、日本に伝わった言葉です。

「混沌」の使い方は?

次に、「混沌」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「さまざまなアイディアが頭の中を巡り思考は混沌としていた」

「優勝候補のチームが敗退したことで、首位争いは混沌としてきた」

「彼の本棚には仕事関係の専門書とともに文芸書や漫画などが雑然と並んでおり、混沌とした状態だった」

「休日になると、その通りは地元の買い物客や観光客の家族連れで賑わい混沌としている」

「戦況は一進一退を繰り返し、勝敗の行方は依然として混沌としていた」

「日本は敗戦直後の混沌の中にあり、人心は乱れていた」

\次のページで「「混沌」の類義語は?」を解説!/

「混沌」の類義語は?

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次は、似た意味を表す言葉について見ていきましょう。

「混沌」と近い意味のある語には、以下のようなものがあります。

「無秩序(むちつじょ)」

「無秩序」は「秩序のないこと」、つまり物事の規律や順序などが守られていない様子を表し、以下のように用いることができます。

「教師不在の自習時間、教室の中は無秩序の状態にあった」

「その地域は建築物が無秩序に立ち並び、統一感のない景観だ」

「混迷(こんめい)」

「混迷」は「いろいろなことが入り混じり、混乱して見通しがつかなくなること」を表し、以下のような使い方をすることができます。

「現代社会は、たとえ大企業に勤めていてもリストラの不安を抱える混迷の中にある」

「昨今の国際情勢は混迷を極めている」

「雑然(ざつぜん)」

「雑然」は「いろいろなものが入り乱れて、まとまりがないさま」を表し、以下のような使い方をすることができます。

\次のページで「「混沌」の言い換え表現は?」を解説!/

「はさみを探そうとしたが、部屋は雑然としており見つけるのに苦労した」

「木々は雑然と植わっていて、草は茂り放題に茂っている」

「混沌」の言い換え表現は?

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それでは、次に「混沌」の言い換え表現について、見ていきましょう。

例えば、「彼の部屋はたくさんの書類や本で混沌としていた」という文ならば、以下のように言い換えることができます。

「彼の部屋はたくさんの書類や本で無秩序な状態だった」

「彼の部屋はたくさんの書類や本で雑然としていた」

「彼の部屋はたくさんの書類や本が入り混じって区別がつかない状態だった」

「彼の部屋はたくさんの書類や本で散らかっていた」

「彼の部屋はたくさんの書類や本でごちゃごちゃしていた」

「彼の部屋はたくさんの書類や本で足の踏み場もなかった」

「彼の部屋はたくさんの書類や本が入り混じって区別がつかない状態だった」

このように、微妙なニュアンスの違いはありますが、「混沌」は「無秩序」「雑然」やその他の語で言い換えることができます

一方、「混迷」は「~の見通しがつかないこと」が本質的な意味であるので、「彼の部屋はたくさんの書類や本で散らかっており、その整理は混迷を極めた」といった形で目的語が必要です。

「混沌」は「雑然」とほぼ同じで「無秩序」とは微妙に違い「混迷」とは明確に異なる

以上、「混沌」の意味と使い方、類義語や語源、言い換え表現についてまとめました。

この言葉は、「種々のものが入り混じり、区別がつかない様子」を表します。

そして、「混沌」は中国から伝わった漢語が由来であり、日本書紀が発表された頃にはすでに伝来していたとのこと。

また、近い意味の言葉には「無秩序」「混迷」「雑然」がありますが、「無秩序」は「物事の順序や規則などが守られていない様子」を表し、調和がとれていない状態について述べる場合に使用できるでしょう。

そして、「混迷」は「さまざまなことが入り混じり見通しがつかなくなること」、つまり「物事が複雑に混ざり合い先の予測ができないこと」を表します。

一方、「雑然」は「いろいろなものが入り乱れて、まとまりがないさま」を表している「混沌」と極めて似た意味を持つ語です。

「混沌」は、「無秩序」「雑然」やその他の言葉で言い換えることができますが、それぞれ異なる場面で用いることができるため、ニュアンスの違いを意識して使い分けると良いかと思います。

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言葉の意味

「混沌」の意味と使い方・例文・語源・類義語・言い換え表現は?現役記者がサクッとわかりやすく解説!

「混沌」(読み方:「こんとん」)という言葉は、「~は混沌している」「混沌たる~」などの形でよく用いられています。

とはいえ、それほど日常的に頻繁に用いる語ではなく、この言葉が具体的にどのようなことを表すのか、また他に近い意味のある語にはどのようなものがあるのか、中には疑問を感じることもあるかもしれません。

そこで、ここでは「混沌」の意味と使い方、また類義語や語源、言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「混沌」の意味と語源、使い方・例文

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それでは、始めに「混沌」の意味と使い方を見ていきましょう。

「混沌」はまた「渾沌」とも書きますが、よく使われる表記は「混沌」です。

「混沌」の意味は?

まず、「混沌」には「入り混じって区別がつかないさま」といった意味があり、「何かが雑多に入り混じり、物事の区別がはっきりしない、区別できない様子」を表す語となっています。

このほか、「混沌」には「神話などにおける、天と地がまだ分かれずまじり合っている状態」という意味もあり、日本書紀における天地開闢神話にもその文字が見られるとのこと。

また、「混沌」は、「まじる」「入り乱れる」を意味する「混」と「万物成立以前の物のけじめがつかない状態」を意味する「沌」から構成されている、似た意味の語を重ねたことで成り立っている熟語です。

「混沌」の語源・由来は?

次は、「混沌」の語源・由来について解説します。

「混沌」はもともと、中国で古くから使われていた言葉、つまり漢語で、現在と同じような意味を持ち、日本に伝わった言葉です。

「混沌」の使い方は?

次に、「混沌」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「さまざまなアイディアが頭の中を巡り思考は混沌としていた」

「優勝候補のチームが敗退したことで、首位争いは混沌としてきた」

「彼の本棚には仕事関係の専門書とともに文芸書や漫画などが雑然と並んでおり、混沌とした状態だった」

「休日になると、その通りは地元の買い物客や観光客の家族連れで賑わい混沌としている」

「戦況は一進一退を繰り返し、勝敗の行方は依然として混沌としていた」

「日本は敗戦直後の混沌の中にあり、人心は乱れていた」

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