「肯定」(読み方:「こうてい」)という言葉は、「~を肯定する」などの形でよく用いられています。

さまざまな場面で使われている言葉ではありますが、たとえば「承認」「同意」「共感」「賛成」といった似た意味のある言葉とはどのような違いがあるのかと、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「肯定」の意味と使い方、また「承認」「同意」「共感」「賛成」との違い、そして対義語について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「肯定」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「肯定」の意味と使い方を見ていきましょう。

「肯定」の意味は?

まず、「肯定」には「もっともだと認めること、物事の意義を積極的に認めること」といった意味があり、「何かを正しいと受け入れることや進んで物事の価値などを認めること」を表す語となっています。

また、論理学で専門用語としても使われことがあり、この場合「提示された命題を真であるとすること」という意味を表します。

一方、「肯定」は「うなずく、よしとする」を意味する「肯」と「さだめる、きめる」ことを意味する「定」から構成されており、これらから「よしと決める」となり「肯定」の意味になったと考えられるでしょう。

「肯定」の使い方は?

次に、「肯定」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「決して有利な状況とはいえなかったが、現状を肯定して前向きに考えることにした」

「そのビジネスは到底肯定できるような類のものではない」

「彼の行いのすべてを肯定できるわけではない」

「彼女は自分以外の何者をも肯定しない」

「そのような剣幕で詰め寄られたら肯定しない訳には行かなくなるでしょう」

「子どもの自己肯定感が低いと、そこのことが後の人生で大きな影響を及ぼすことになる」

「逆境にある時こそ人生を肯定的に考えることが必要だ」

「この英語で書かれた肯定文を否定文に変換していきましょう」

このように、「肯定」には「~を肯定する」という用法があり、また「肯定的」「自己肯定」「肯定文」といった慣用句があります。

「肯定」の類義語は?

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それでは、次に「肯定」の類義語である「承認」「同意」「共感」「賛成」について見ていきましょう。

まず、これらの語には以下のような意味があります。

「承認」:そのことが正当またはもっともであると認めること。

「同意」:他人の意見などに対して、自分も同じ意見だと認めること。

「共感」:他人の考えなどをその通りだと感じること。

「賛成」:他人の意見などに同意する、支持すること。

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「承認」は上記の意味のほか「相手の言い分を聞き入れること、認め許すこと」といった意味で使われることもあり、「そのプロジェクトは承認された」(そのプロジェクトの実施が認められた)のように使います。

「肯定」と「承認」「同意」「共感」「賛成」の違いは?

それでは、「肯定」は「承認」「同意」「共感」「賛成」とどのように違うのでしょうか、これらの使い方を比較すると以下のようになります。

「承認」:「この土地はその所有権をめぐって長年争っていたが、ついに自分のものであると承認された」(この土地はその所有権をめぐって長年争っていたが、ついに自分のものであることが正当だと認められた)

「同意」:「君の言い分にはまったく同意できないが、皆が賛成するなら従うほかはない」(君の言い分と自分の言い分はまったく違うが、皆が賛成するなら従うほかはない)

「共感」:「彼は一見近寄りがたい雰囲気があるが、人や物事に丁寧に接する誠実さに共感を覚え親近感を抱くようになった」(彼は一見近寄りがたい雰囲気があるが、人や物事に丁寧に接する誠実さに、自分の感覚と共通するものを感じて親近感を抱くようになった)

「賛成」:「彼の意見に対して全面的に賛成する意向を示す」(彼の意見に対して全面的に同意して支持する考えを示す)

「肯定」:「彼はその意見に反対しなかったが肯定もしなかった」(彼はその意見に反対しなかったが、正しいと受け入れることもなかった)

このように、「肯定」と「承認」は共通に「何かを正当なことだと認めること」という意味を持っており、このような内容を意味した文脈では互いに言い換えることも可能です。

しかし、「肯定」には「物事の意義や価値を積極的に認めること」という「承認」にはない意味で使われる場合もあるので注意しましょう。

また、「同意」「共感」「賛成」は「自分も同じだとすること」という共通の意味はありますが、「同意」「賛成」は「自分も同じだと認めること」「共感」は「自分も同じだと感じること」という明確な違いがあります。

「肯定」の対義語は?

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次は、「肯定」の対義語である「否定」について見ていきましょう。

まず「否定」は「そうではないと打ち消すこと、非(良くない、正しくない)とすること、偽りであるとすること」を表し、使い方を「肯定」と比較すると以下のようになります。

「その研究は議論に飛躍があると否定された」(その研究は議論の飛躍が良くないからと受け入れられなかった)

「その研究は議論に疑う余地なしと肯定された」(その研究は議論に疑う余地がないとして認められた)

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「肯定」と「承認」はほぼ同じ意味で「同意」「賛成」「共感」は微妙なニュアンスの違いがある

以上、「肯定」の意味と使い方、類義語、対義語についてまとめました。

この言葉は「もっともなことだと認めること、価値を積極的に認めること」を表し、またその対義語は「否定」です。

また、「承認」は「肯定」とほぼ同じ意味を持ち、同じように使うことができますが、「承認」には「物事の意義や価値を積極的に認めること」という意味は含まれていないので使用には気をつけましょう。

そして、「同意」「賛成」も「肯定」と同じような使い方をすることができますが、この場合には自分も相手と同じ意見である、相手を支持するというニュアンスが含まれます。

いっぽう、「共感」は「相手の考えや感情などをその通りだと感じる、同じような感覚があるような気持ちを抱く」ことを表し、「肯定」「承認」、「同意」「賛成」よりも感情的な感覚を表すものとなるでしょう。

それぞれ異なるニュアンスがあり、違った場面で用いることができるので、意識して使い分けると良いでしょう。

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言葉の意味

「肯定」の意味と使い方・例文・類義語・対義語は?現役記者がサクッとわかりやすく解説!

「肯定」(読み方:「こうてい」)という言葉は、「~を肯定する」などの形でよく用いられています。

さまざまな場面で使われている言葉ではありますが、たとえば「承認」「同意」「共感」「賛成」といった似た意味のある言葉とはどのような違いがあるのかと、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「肯定」の意味と使い方、また「承認」「同意」「共感」「賛成」との違い、そして対義語について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「肯定」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「肯定」の意味と使い方を見ていきましょう。

「肯定」の意味は?

まず、「肯定」には「もっともだと認めること、物事の意義を積極的に認めること」といった意味があり、「何かを正しいと受け入れることや進んで物事の価値などを認めること」を表す語となっています。

また、論理学で専門用語としても使われことがあり、この場合「提示された命題を真であるとすること」という意味を表します。

一方、「肯定」は「うなずく、よしとする」を意味する「肯」と「さだめる、きめる」ことを意味する「定」から構成されており、これらから「よしと決める」となり「肯定」の意味になったと考えられるでしょう。

「肯定」の使い方は?

次に、「肯定」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「決して有利な状況とはいえなかったが、現状を肯定して前向きに考えることにした」

「そのビジネスは到底肯定できるような類のものではない」

「彼の行いのすべてを肯定できるわけではない」

「彼女は自分以外の何者をも肯定しない」

「そのような剣幕で詰め寄られたら肯定しない訳には行かなくなるでしょう」

「子どもの自己肯定感が低いと、そこのことが後の人生で大きな影響を及ぼすことになる」

「逆境にある時こそ人生を肯定的に考えることが必要だ」

「この英語で書かれた肯定文を否定文に変換していきましょう」

このように、「肯定」には「~を肯定する」という用法があり、また「肯定的」「自己肯定」「肯定文」といった慣用句があります。

「肯定」の類義語は?

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それでは、次に「肯定」の類義語である「承認」「同意」「共感」「賛成」について見ていきましょう。

まず、これらの語には以下のような意味があります。

「承認」:そのことが正当またはもっともであると認めること。

「同意」:他人の意見などに対して、自分も同じ意見だと認めること。

「共感」:他人の考えなどをその通りだと感じること。

「賛成」:他人の意見などに同意する、支持すること。

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