「語弊」の意味と使い方・例文・「誤解」「齟齬」「誤謬」との違いは?現役記者がサクッとわかりやすく解説!
「彼はいつも相手の誤解を招くような思わせぶりな態度を取る」
「彼女の軽口は、誤解かもしれないが、彼女なりに元気づけようとしているようにも思う」
「我々は彼らの誤解を解くように努力しなければならない」
「責任上持場を離れるわけにはいかず、あらぬ誤解を避けるため、後を追うようなことはしなかった」
このように、「誤解」は「相手が言ったことの真意を間違って理解すること」や「何らかの事実を誤って理解すること」、「語弊」は「相手に何かを伝えようとする時に用いる言葉が適切ではなく誤解を招きやすい言い方」(またそれによって起こる弊害)を表すというニュアンスの違いがあります。
つまり、「誤解」は聞き手の「解釈の誤り」を表す語であり、「語弊」は話し手の「誤って解釈される言葉」を表す語であることから、これらの語が表現する対象が聞き手と話し手というように逆の立場であるという点で異なると考えられるでしょう。
「齟齬」の使い方は?「語弊」との違いは?
それでは、次に「齟齬」の使い方と「語弊」との違いについて見ていきましょう。
この語はたとえば以下のような使い方があります。
「その記憶が不意に浮上したのは、脳の情報伝達に何らかのプロセスの齟齬があったのかもしれない」
「その誤解を解くのにずいぶん長いことかかったのは、両者の間に言葉の齟齬があったためらしい」
「自供を得た上で逮捕状を執行しようという案はここで齟齬を来した」
「この要件は現加盟国において解釈の若干の齟齬も見られることがある」
このように、「齟齬」は「物事の食い違い」を表すため、「言い方や言葉の不適切さやそれによる弊害」のみを表す「語弊」とは明確に意味が異なります。
「誤謬」の使い方は?「語弊」との違いは?
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それでは、次に「誤謬」の使い方と「語弊」との違いについて見ていきましょう。
この語はたとえば以下のような使い方があります。
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