「見識」(読み方:「けんしき」)という言葉は、「見識がある」「見識のある人」などの形でよく用いられています。

といっても日常的に頻繁に用いる語ではなく、この言葉には具体的にどのような意味があるのか、また「識見」「見聞」といった近い意味のある語とはどのような違いがあるのか、疑問を抱くこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「見識」の意味と使い方、また「見解」「見聞」との違い、そして類義語である「卓識」「卓見」や言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「見識」の意味と使い方・例文・「見解」「見聞」との違い

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それでは、始めに「見識」の意味と使い方、また「見解」「見聞」との違いを見ていきましょう。

「見識」の意味は?

まず、「見識」には「本質を見通す判断力、ある物事についてのしっかりした考え」といった意味があり、「何らかの物事についての優れた判断力やそれに基づいた確かな意見」を表す語となっています。

「見識」は「見る」「物のみかた、考え」を意味する「見」と「識る、悟る、道理を見分ける」ことを意味する「識る」から構成された熟語です。そして、この2つの漢字から「道理を見分けられる物のみかた、考え方」という意味が出来上がっていると考えられます。

「見識」の使い方は?

次に、「見識」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「高い見識を備えた人物を会長に選ぶ」

「彼は知識と見識を備えており、リーダーとしての資質がある」

「高い見識や専門性のある者を取締役として選任する」

「彼は骨董に関する高い見識を持っている」

「彼を選ぶかどうかは人間関係に関する見識の有無が決め手だった」

「見識」と「見解」「見聞」の違いは?

では次に、似た意味を表す「見解」「見聞」という語との違いについて見ていきましょう。

「見解」には「物事に対する見方、考え方や意見」「見聞」は「見たり聞いたりすること、そこから得た知識や経験」といった意味があり、「見識」の使い方を比較すると以下のようになります。

「見解」:「この食品の健康への影響については専門家の見解が分かれている」(この食品の健康への影響については専門家の意見が分かれている)

「見聞」:「世界各国を旅して見聞を広げる」(世界各国を旅しながら、実際に見聞きすることで得られる知識や経験を増やす)

「見識」:「税理士には広い知識や見識が求められている」(税理士には広い知識、優れた判断力やしっかりとした意見を持っていることが求められている)

\次のページで「「見識」の類義語は?」を解説!/

つまり、「見解」は「公の問題についての考えや意見」「見聞」は「見聞きして得た知識や経験」「見識」は「ある物事の根本の性質を見通して正しく認識する能力や、それを根拠にしたしっかりとした考え」を表すというニュアンスの違いがあります。

「見識」の類義語は?

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次は、「見識」の類義語である「卓識」「卓見」について見ていきましょう。まず、これらの語の意味は以下とされています。

「卓識」:すぐれた判断力、しっかりした考え。

「卓見」:他より優れた意見や考え、非常に優れた意見や考え。

「卓識」の使い方は?

それでは、「卓識」はどのような使い方ができるのか見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「いかなる卓識を持ってしても、この問題を解決するのは不可能だろう」

「ビジネスシーンにおける、彼の卓識には敬服するばかりだ」

「卓見」の使い方は?

次に、「卓見」はどのような使い方ができるのか見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「10年前からこの技術に着目したのはやはり卓見というべきであろう」

「この事実を発見できたのは彼女の卓見によるだろう」

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「見識」の言い換え表現は?

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それでは、次に「見識」の言い換え表現について、見ていきましょう。

例えば、「彼は骨董に関する高い見識を持っている」という文ならば、微妙なニュアンスの違いはありますが、以下のように言い換えることができます。

「彼は骨董に関する卓識を持っている」

「彼は骨董に関する卓見を持っている」

「彼は骨董に関して本質を見通す眼を持っている」

「彼は骨董に関するしっかりとした意見を持っている」

「彼は骨董に関して先見の明がある」

「彼は骨董に関して先見性を持っている」

ここで、「卓識」には「すぐれた」という意味が、「卓見」には「他より優れた」「非常に優れた」という意味があらかじめ含まれているため、「高い見識」の「高い」は省力されることとなります。

また、「先見の明」は「事前に見抜く見識」、「先見性」は「事前に見抜く力」を意味するため、この例文では「彼は骨董の将来を見抜く見識がある」「彼は骨董の将来を見抜く力がある」というようにニュアンスが異なるでしょう。

「見識」は「卓識」「卓見」とはほぼ同意で「見解」「見聞」とはニュアンスが異なる

以上、「見識」の意味と使い方、「見解」「見聞」との違い、類義語や言い換え表現についてまとめました。

この言葉は、単なる知識や意見といったものではなく、専門的な職業やリーダー的な立場の人などが必要とするような、優れた判断力やそれに基づくしっかりとした考えを表します。

それに対して、「見解」は公の問題に対しての意見や考え「見聞」は実際に見聞きして得た知識や経験を表し、それぞれニュアンスが異なるため意識して使い分けるようにしましょう。

また、「見識」には「卓識」「卓見」という類義語がありますが、「卓識」は「すぐれた見識」「卓見」は「他より優れた見識」「非常に優れた見識」のように、おおよそその意味の中に「見識」の意味を含んでいます。

そのため、これらの語を互いに言い換えると微妙に意味が異なってしまうため、使い分けや言い換えには気をつけましょう。

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言葉の意味

「見識」の意味と使い方・類義語・言い換え表現は?現役記者がサクッとわかりやすく解説!

「見識」(読み方:「けんしき」)という言葉は、「見識がある」「見識のある人」などの形でよく用いられています。

といっても日常的に頻繁に用いる語ではなく、この言葉には具体的にどのような意味があるのか、また「識見」「見聞」といった近い意味のある語とはどのような違いがあるのか、疑問を抱くこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「見識」の意味と使い方、また「見解」「見聞」との違い、そして類義語である「卓識」「卓見」や言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「見識」の意味と使い方・例文・「見解」「見聞」との違い

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それでは、始めに「見識」の意味と使い方、また「見解」「見聞」との違いを見ていきましょう。

「見識」の意味は?

まず、「見識」には「本質を見通す判断力、ある物事についてのしっかりした考え」といった意味があり、「何らかの物事についての優れた判断力やそれに基づいた確かな意見」を表す語となっています。

「見識」は「見る」「物のみかた、考え」を意味する「見」と「識る、悟る、道理を見分ける」ことを意味する「識る」から構成された熟語です。そして、この2つの漢字から「道理を見分けられる物のみかた、考え方」という意味が出来上がっていると考えられます。

「見識」の使い方は?

次に、「見識」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「高い見識を備えた人物を会長に選ぶ」

「彼は知識と見識を備えており、リーダーとしての資質がある」

「高い見識や専門性のある者を取締役として選任する」

「彼は骨董に関する高い見識を持っている」

「彼を選ぶかどうかは人間関係に関する見識の有無が決め手だった」

「見識」と「見解」「見聞」の違いは?

では次に、似た意味を表す「見解」「見聞」という語との違いについて見ていきましょう。

「見解」には「物事に対する見方、考え方や意見」「見聞」は「見たり聞いたりすること、そこから得た知識や経験」といった意味があり、「見識」の使い方を比較すると以下のようになります。

「見解」:「この食品の健康への影響については専門家の見解が分かれている」(この食品の健康への影響については専門家の意見が分かれている)

「見聞」:「世界各国を旅して見聞を広げる」(世界各国を旅しながら、実際に見聞きすることで得られる知識や経験を増やす)

「見識」:「税理士には広い知識や見識が求められている」(税理士には広い知識、優れた判断力やしっかりとした意見を持っていることが求められている)

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