「居丈高」(読み方:「いたけだか」)という言葉は、主に「居丈高になる」「居丈高な振る舞い」などの形で用いられています。

それほど頻繁に用いる語ではありませんが、この言葉は具体的にどのようなことを表しどのような場面で用いるのか、ここでは「居丈高」の意味と使い方、また似た意味のある「高飛車」「横柄」「傲慢」とはどのような違いがあるのか疑問に思うこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「居丈高」の意味と使い方、また類義語である「高飛車」「横柄」「傲慢」との違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「居丈高」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「居丈高」の意味と使い方を説明していきます。

「居丈高」の意味は?

まず、「居丈高」には「人を威圧するような態度」「居丈(座っている時の背丈)が高いこと」という意味がありますが、主に前者のほうの意味で用いられ、「強い力をもって相手を押さえつけるような態度をとること」を表現している語となっています。

なお、「居丈高」は「威丈高」とも書き、また「いだけだか」や「いだけたか」という読み方をすることもあります。

「居丈高」の語源・由来は?

「居丈高」は、上記で述べたように「居丈が高いこと」という意味も持っています。

古くから用いられたこの意味から「居丈高」は「背を伸ばして身体を大きく見せること」という意味になり、さらには「体を反らして見下すこと、威圧すること」と変化して現在の意味になったそうです。

「居丈高」の使い方は?

次に、「居丈高」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼は部下に対して居丈高にものを言うことで知られている」

「その先生はそれぞれの生徒を尊重し、決して居丈高にはならなかった」

「その出来事は、母の居丈高な振る舞いに萎縮していた幼いころの記憶を呼び起こした」

「彼は学生時代、よく下級生に対して居丈高な物言いをしていた」

「彼女は居丈高に、自宅まで至急来るようにと言った」

「居丈高に大声を上げる将校に、私は敬礼し、すぐさま返事を返しました」

「その常連客はサービスに問題がある居丈高にクレームをつけた」

「居丈高」の類義語は?

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それでは次は、「居丈高」の類義語・類語である「高飛車(たかびしゃ)」「横柄(おうへい)」「傲慢(ごうまん)」について見ていきましょう。

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「高飛車」の意味と使い方は?「居丈高」との違いは?

まず、「高飛車」には「高圧的な態度をとること」という意味があり、たとえば以下のように用いることができます。

「彼は社長の息子であることを笠に着て高飛車な物言いをした」

「中学時代秀才だった彼は、どこか口のききかたに高飛車なところがある」

「緊張のために高飛車な物言いになってしまった」

「彼は黙っているようにと高飛車に命じられていた」

このように、「高飛車」と「居丈高」は共通に「高圧的な態度をとること」を表し、その意味は極めて似通っていますが、どちらかと言うと、「高飛車」は「相手よりも自分のほうが上だという考えで相手を押さえつけるような態度をとること」「居丈高」は「強い力で相手を恐れさせて押さえつけるような態度をとること」を表すというニュアンスの違いがあります。

「横柄」の意味と使い方は?「居丈高」との違いは?

続く、「横柄」には「強そうに、または偉そうに振る舞った態度をとること」「無礼、無遠慮なこと」という意味があり、たとえば以下のように用いることができます。

「男はどんな権利があってこのような横柄な口を聞くのだろうか」

「彼の私に対する横柄な態度には誠に不快感しきりであった」

「兄は昔から横柄な態度をとっていて、当時僕はそれに苦しまされた」

「彼は、自分よりも身分の低い者と見れば必ず冷たい横柄な態度をとった」

「横柄」もまた、「居丈高」と似た意味を持っていますが、どちらかと言うと「高飛車」に近く「自分を上に見て、相手を見下げたり無視したりするような態度をとる」というニュアンスがあります。

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「傲慢」の意味と使い方は?「居丈高」との違いは?

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「傲慢」は「思い上がって横柄なこと」という意味があり、たとえば以下のように用いることができます。

「東大という日本でトップクラスの大学に合格したからといって、人間はあそこまで傲慢になれるものだろうか」

「地頭も悪く、勉強も仕事も出来なかった僕には、傲慢さなんて欠片も持つ機会はなかった」

「嫌いなものが増えて、誰かに感謝を伝えることもなくなり、自分はどんどん傲慢な人間になってきた気がするんだ」

「私の態度はきっと傲慢に見えたことでしょう」

「傲慢」は、その意味から分かるように「実際よりも自分を偉く考える」ことを意味する「思い上がる」という意味が含まれます。

つまり、「傲慢」の意味には「(実際は偉くもないのに)思い上がって横柄なこと」のように、あらかじめ「傲慢」の対象者を下げる意味が含まれていることが理解できるでしょう。こういった点で、「傲慢」は「横柄」「高飛車」と微妙に異なり、「居丈高」と違います。

「居丈高」「高飛車」「横柄」「傲慢」は共に「高圧的な態度を取ること」だが「傲慢」には偉くもないのにという前置きが付く

以上、「居丈高」の意味と使い方、類義語についてまとめました。

この言葉には「人を威圧するような態度」や文字通りに「居丈が高いこと」といった意味があり、主に前者の意味で用いられています。

また、類義語である「高飛車」「横柄」「高圧的(権力などを利用し相手よりも自分のほうが上だと考えて相手を従わせようとする様子)な態度をとること」を表し、微妙に意味が異なるため、適切に使い分けることが必要です。

一方、同様に類義語である「傲慢」は、「(実際は偉くもないのに)思い上がって横柄な態度をとること」を表しますが、「傲慢」の意味にあらかじめその傲慢である対象を下げる意味が含まれているという点で「横柄」「高飛車」とは異なります。

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言葉の意味

「居丈高」の意味と使い方・例文・類義語は?現役記者がサクッとわかりやすく解説!

「居丈高」(読み方:「いたけだか」)という言葉は、主に「居丈高になる」「居丈高な振る舞い」などの形で用いられています。

それほど頻繁に用いる語ではありませんが、この言葉は具体的にどのようなことを表しどのような場面で用いるのか、ここでは「居丈高」の意味と使い方、また似た意味のある「高飛車」「横柄」「傲慢」とはどのような違いがあるのか疑問に思うこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「居丈高」の意味と使い方、また類義語である「高飛車」「横柄」「傲慢」との違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「居丈高」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「居丈高」の意味と使い方を説明していきます。

「居丈高」の意味は?

まず、「居丈高」には「人を威圧するような態度」「居丈(座っている時の背丈)が高いこと」という意味がありますが、主に前者のほうの意味で用いられ、「強い力をもって相手を押さえつけるような態度をとること」を表現している語となっています。

なお、「居丈高」は「威丈高」とも書き、また「いだけだか」や「いだけたか」という読み方をすることもあります。

「居丈高」の語源・由来は?

「居丈高」は、上記で述べたように「居丈が高いこと」という意味も持っています。

古くから用いられたこの意味から「居丈高」は「背を伸ばして身体を大きく見せること」という意味になり、さらには「体を反らして見下すこと、威圧すること」と変化して現在の意味になったそうです。

「居丈高」の使い方は?

次に、「居丈高」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼は部下に対して居丈高にものを言うことで知られている」

「その先生はそれぞれの生徒を尊重し、決して居丈高にはならなかった」

「その出来事は、母の居丈高な振る舞いに萎縮していた幼いころの記憶を呼び起こした」

「彼は学生時代、よく下級生に対して居丈高な物言いをしていた」

「彼女は居丈高に、自宅まで至急来るようにと言った」

「居丈高に大声を上げる将校に、私は敬礼し、すぐさま返事を返しました」

「その常連客はサービスに問題がある居丈高にクレームをつけた」

「居丈高」の類義語は?

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それでは次は、「居丈高」の類義語・類語である「高飛車(たかびしゃ)」「横柄(おうへい)」「傲慢(ごうまん)」について見ていきましょう。

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