
「幻想」の意味と使い方・例文・「空想」「妄想」との違いは?現役ライターがサクッとわかりやすく解説!
「幻想」は、実際に触れることが出来ないもの、またはまぼろしなどを表す言葉ですが、例外として目を見張るような美しい景色や、白昼夢のような風景に対して「幻想的」という言葉で使われることもあります。しかしながら、「空想」「妄想」という言葉とは明らかな違いがあるのが分かりますね。
一般的に現実にないことを事実かのように想像することをいう時に使われている言葉ですが、具体的にはどのような使い方をするのか、また似た意味のある「空想」「妄想」という語とはどのような違いがあるのか、中には疑問を抱く人もいるかもしれません。
「幻想」の意味と使い方、例文について見ていきましょう。また、よく似た意味を持つ「空想」「妄想」という言葉について、その意味と例文もチェックしていきましょう。これらの言葉について、大手企業での勤務後ライターとして数々の記事を編集・構成・執筆を手がけている筆者が解説していきます。
「幻想」の意味と使い方・例文・「空想」「妄想」との違い

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美術品やアニメ、その他現実的でないことを表す言葉として用いられる「幻想」という言葉は、日常で触れる機会の多い言葉でもありますね。人の想像をいかにリアルに感じたとしても、その段階では「幻想」の範囲を出ることはありません。これと同じように使われている言葉に、「空想」と「妄想」がありますね。これら3つの言葉はよく似た意味を持ち、また似た使い方がされる言葉ではありますが、そのニュアンスには違いがあります。これらの言葉を適切に使い分けるためにも、「幻想」についての意味や使い方、例文をチェックしておきましょう。また、「空想」と「妄想」についても後述でご紹介していきます。
「幻想」の意味
「幻想」とは、その使われている漢字からも「まぼろし」というような位置づけで使われています。頭に浮かんだり、目の前にあるように見えることについても使われるこの言葉は、実際に触れることのできないまぼろしを言い表す便利な言葉ですね。また、景色や風景について言い表す言葉としても使われています。この便利な言葉について理解し使い慣れている人も、まずは辞書に記載されている内容からその意味についておさらいしておきましょう。
現実にないことをあるように感ずる想念。とりとめもない想像。
出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「幻想」
つまり、「現実には存在しないことを実際にあるかのように思い浮かべること」を表す語となっています。
「幻想」の使い方・例文
普段会話や文章の中で触れることがある「幻想」は、現実になく触れることが出来ない想像などについて表すことが出来ます。動詞使いや名詞使いされる言葉であり、「幻想的」という言葉は美しいものや白昼夢のような景色に対しても使える便利な言葉です。日常で馴染みのあるこの「幻想」のニュアンスを掴む意味も含めて、その使い方のヒントになる例文をご紹介します。「幻想」についての意味とニュアンスを掴んで、適切なシチュエーションで使えるようにしておきましょう。
「自分の子供を愛していない親はいないというのは幻想に過ぎない。虐待したり意図的に子供の幸せを妨害したりする親も存在する」
「弁護士になればエリートコースを歩むことができ一生安泰だと幻想する人もいるようだが、今では弁護士は飽和状態で就職も厳しいのが実情だ」
「子供の頃は自分の夢は将来必ず実現するという幻想を抱いていた」
「その庭園は夜になるとライトアップされ、夜の暗闇の中にぼんやりと色とりどりの淡い光りが浮かぶ、いかにも幻想的な雰囲気になる」
「幻想」は、上記のように現実ではないことをまるでそれが事実であるかのように想像することについていう場合に、「幻想を抱く」「幻想的」といった形で使うことができます。また「幻想的」という言い方をする場合には「現実から離れた空想のような様子」を表すのに適切です。
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