「猪突猛進」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
しかしながら、「猪突猛進」が指す性質を長所ととるか短所ととるかは、人によって異なるのではないでしょうか。
広く知られているがゆえに、曖昧なまま使用し、誤解を与えている可能性があります。面接などでは大きくマイナスになってしまう危険性もあるでしょう。
そこで、本稿では基本的な意味と使い方の説明と、近い意味のある他の四字熟語や類語を紹介します。ここで理解を深めていきましょう。
「猪突猛進(ちょとつもうしん)」の意味とは?
まずは、辞書を紐解き、「猪突猛進」の意味を見ていきましょう。
周囲の人のことや状況を考えずに、一つのことに向かって猛烈な勢いで突き進むこと。
出典:デジタル大辞泉
一つのことに向かって、向こう見ずに猛烈な勢いで、つき進むこと。
出典:大辞林 第三版
まず、「猪突猛進」の「猪突」には「猪のように向こう見ずにまっすぐ進むこと、がむしゃらに突き進むこと」、「猛進」は「激しい勢いで進むこと」という意味があります。
「猪のように激しい勢いで前後を顧みずに物事をすること」。
「猪突猛進」は「向こう見ずに猛然と突き進む」姿を描写した端的な意味を持った言葉と言えるでしょう。
前文で述べたように、「猪突猛進」を誤って使ってしまうのはどういった場合でしょうか。それは、周りをも巻き込む行動力を表現しようと、長所をアピールする時に使ってしまった時です。
「前後を顧みず(後先を考えず)に物事を行う」ということは、つまり「思いつきで軽率な行動をとる」とも言い換えることができ、基本的に良い意味で用いる語ではありません。
もし猪突猛進に似た性質を長所としてアピールする場合には、「がむしゃらに突き進む」という意味から「行動力・実行力がある」「目的意識がある」「裏表がない」といった性質をアピールし、「向こう見ず」だという印象を強調しないように意識すると良いでしょう。
「猪突猛進(ちょとつもうしん)」の使い方・例文
では次に、この言葉の使い方を例文を使って見ていきましょう。
この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。
「彼は何でも猪突猛進するため失敗も多いが、行動に移すのが早く実行力がある」
「彼は猪突猛進型で常に考えるよりも行動が先だ」
「彼は猪突猛進するところがあるが、若いうちはそれぐらいがむしゃらなところがあるほうが良いのかもしれない」
「彼は猪突猛進型で無謀なところがあるが、行動力はあるため何でも体得するのが早い」
「私の猪突猛進なアプローチに当初は迷惑そうだった先方も、失敗を糧に訪問しなおしたところ、受注できた」
「私は考えすぎる性質で、猪突猛進な彼が羨ましかった。よくよく聞くと彼も臆病ゆえに無謀な行動だったらしい」
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