
「体裁」の意味と使い方・例文・「外聞」「体面」「世間体」との違いは?現役記者がサクッとわかりやすく解説!
「体裁」と「外聞」「体面」「世間体」の違いは?

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それでは、次は「体裁」と「外聞」「体面」「世間体」の違いについて見ていきましょう。
これらの語の使い方を比較すると以下のようになります。
「体面」:「彼は体面を保つことを何よりも重要視している」(世間に対する名誉を保つことを重視する)
「外聞」:「親が東大卒のエリートなのは良いが、息子が名の知れていない三流大学に通っているというのでは外聞が悪いからと、やたらに東大受験を勧めてくる」(三流大学では世間に聞かれた時の印象が悪い)
「世間体」:「世間体を考えると授業参観の身なりもきちんとしなくてはと思う」(世間に対する体裁や見栄から身なりもきちんとしなくてはと思う)
「体裁」:「こんな服装で懇親会に参加しては体裁が悪い」(こんな服装では他人から見た時の印象が悪い)
つまり、「体面」は「世間に対する顔」、「外聞」は「世間への聞こえ(世間に聞かれた時の印象)」、「世間体」は「世間に対する体裁や見栄」。そして、「体裁」は「他人から見た時の自分の状態」を表すというニュアンスの違いがあります。
「体裁」「外聞」「体面」「世間体」はいずれも「世間から見える状態や印象」を表わす
以上、「体裁」の意味と使い方、また「外聞」「体面」「世間体」との違いについてまとめました。
この言葉は、主に「外から見える様子、見た目」や「他人から見た時の自身の状態」を表し、「体面が悪い」「体面を繕う」などの形で用います。
また「体面」は、主に「世間に対する顔」を表し「体面を傷つける」「体面を重んじる」などの形で用いることができるでしょう。
そして「外聞」は、「世間への聞こえ」という意味があり、「外聞を憚る」「外聞を重んじる」などの形で用います。
一方「世間体」は、「世間に対する体裁や見栄」を意味し、「世間体を気にする」「世間体が悪い」などと使えるでしょう。
それぞれ共通した意味もありますが、上記のように微妙に異なる使い方が可能なため、それぞれ意識して使い分けると良いかと思います。