
「礎」の意味と使い方・例文・「基」「基礎」との違い。現役記者がサクッとわかりやすく解説!
また、「基」は同じ意味で「もとい」という読み方もあります。
「基」の使い方は?「礎」との違いは?
それでは、次に「基」の使い方と「礎」との違いについて見ていきましょう。
この語は、たとえば以下のように用いることができます。
「物理学の根原は実験的な事実で、その基(もと)となるものは人間の五感であった」
「早合点は大間違いの基(もと)だ」
「学生時代に没頭した勉学は、自分の一生の基(もと)となった」
「太陽などを長く見つめるのは恐ろしい病の基(もと)で、場合によっては内障眼を起すことがある」
「この博物館に展示されている戦闘機は、戦時の実物の設計図を基にして作られた」
「徳川十五代の基を築いた家康は、妻女教育を完全に成し得たと言える」
このように、「基」には、「物事の基礎」という意味のほか「原因。起因」という意味もあるため、意味をはっきりさせたい場合には「礎」や「原因」などの言葉を用いると良いでしょう。
また、「礎」の字は「柱の下に置く土台」を意味し、「基」の字は「拠り所」、つまり「物事が成立する根拠」を意味するため、「礎」の意味には「物事の最も基本的な土台」というニュアンスがある一方、「基」は「物事が成立する理由となるもの」と表すことができるでしょう。
「基礎」の使い方は?「礎」との違いは?

image by iStockphoto
それでは、次に「基礎」の使い方と「礎」との違いについて見ていきましょう。
この語は、たとえば以下のように用いることができます。
「私の母が英語教師であったことから、学校ではなく家庭で英語の基礎を学んだ」
「お経を読むということは私どもの地方では基礎的な教育の一つだった」
「我々は、日本の文化の大きな基礎が日本の自然にあることを見ることができます」
「人は言葉の規則や基礎知識などを全然知らなくても、喋り、聞き、伝え、理解することができる」
「技術の基礎的な部分で驚くほど以通っていたために、ソナーという軍需技術から超音波診断装置という医療用機器が生まれた」
「イタリアの物理学者、生理学者であるジョヴァンニ・ボレリは、天体の運動理論や、骨と筋肉による動物の運動の理論の基礎を築いた」
\次のページで「「礎」は「物事の土台」、「基」は「物事が成立する理由」を表す」を解説!/