「礎」(読み方:「いしずえ」)という言葉は、「~の礎を築く」などの形でよく用いられています。

なお、この言葉は「基礎」という語の一字になっていますが、この2つの語にはどのような違いがあるのかが一見して分かりにくいところがあるかもしれません。

そこで、ここではこの言葉の意味と使い方と併せて、「基礎」という語との違い、また似た意味のある「基」について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「礎」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「礎」の意味と使い方について説明していきます。

「礎」の意味は?

まず、「礎」には「建物の土台石」「物事の基礎となるもの」という意味があり、「礎石、根石、柱石」や「物事の基礎となる人やもの」を表す語となっています。

なお、「礎」は「石据え」という意がもとになっており、古くは「いしすえ」といわれていたようです。

「礎」の使い方は?

次に、この言葉の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「洋書の多読は読解力向上の礎となり、後の研究に生かされた」

「私の研究チームが開発したこの技術は事業発展の礎を築いた」

「弊社は会社の礎を築いた創業者の志を受け継ぎ、現在も変わらず顧客ファーストを掲げております」

「勤勉は成功の礎である。成功したいなら仕事や勉強に満遍なく励むと良い」

「教育は国の礎だ。しかし今日では学歴の高低に関係なく基礎学力の低い若者が増えているという」

「超自然的な力の介在を否定する機械論は自然科学の発展の礎となった」

「生命保険料は生命保険会社の運用資産として、金融市場に大きな影響力を持つ礎となった」

「彼は、撮影技術の礎を作った人物として、また日本近代映画の父として知られている」

「微分積分は、経済学での価値増減の予測や、保険数理での死力などの予測に使われており、科学の礎として広い分野で活躍する概念である」

「日中平和友好条約の締結は、その後の日中経済協力の礎を築くことになった」

このように、「礎」は「(何らかの結果や成果を出す上で)土台となったもの」を表す場面で多く用いられます。

「礎」の類義語は?

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それでは、次は「礎」の類義語・類語である「基(もと)」「基礎」について見ていきましょう。

まず、これらの語には以下の意味があります。

「基」:建物の土台。物事の基礎や根拠。原因。

「基礎」:物事を成り立たせる根本となるもの

\次のページで「「基」の使い方は?「礎」との違いは?」を解説!/

また、「基」は同じ意味で「もとい」という読み方もあります。

「基」の使い方は?「礎」との違いは?

それでは、次に「基」の使い方と「礎」との違いについて見ていきましょう。

この語は、たとえば以下のように用いることができます。

「物理学の根原は実験的な事実で、その基(もと)となるものは人間の五感であった」

「早合点は大間違いの基(もと)だ」

「学生時代に没頭した勉学は、自分の一生の基(もと)となった」

「太陽などを長く見つめるのは恐ろしい病の基(もと)で、場合によっては内障眼を起すことがある」

「この博物館に展示されている戦闘機は、戦時の実物の設計図を基にして作られた」

「徳川十五代の基を築いた家康は、妻女教育を完全に成し得たと言える」

このように、「基」には、「物事の基礎」という意味のほか「原因。起因」という意味もあるため、意味をはっきりさせたい場合には「礎」や「原因」などの言葉を用いると良いでしょう。

また、「礎」の字は「柱の下に置く土台」を意味し、「基」の字は「拠り所」、つまり「物事が成立する根拠」を意味するため、「礎」の意味には「物事の最も基本的な土台」というニュアンスがある一方、「基」は「物事が成立する理由となるもの」と表すことができるでしょう。

「基礎」の使い方は?「礎」との違いは?

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それでは、次に「基礎」の使い方と「礎」との違いについて見ていきましょう。

この語は、たとえば以下のように用いることができます。

「私の母が英語教師であったことから、学校ではなく家庭で英語の基礎を学んだ」

「お経を読むということは私どもの地方では基礎的な教育の一つだった」

「我々は、日本の文化の大きな基礎が日本の自然にあることを見ることができます」

「人は言葉の規則や基礎知識などを全然知らなくても、喋り、聞き、伝え、理解することができる」

「技術の基礎的な部分で驚くほど以通っていたために、ソナーという軍需技術から超音波診断装置という医療用機器が生まれた」

「イタリアの物理学者、生理学者であるジョヴァンニ・ボレリは、天体の運動理論や、骨と筋肉による動物の運動の理論の基礎を築いた」

\次のページで「「礎」は「物事の土台」、「基」は「物事が成立する理由」を表す」を解説!/

「基礎」は、「物事の土台となるもの」といった「礎」に近い意味を持っていますが、「物事を成り立たせる大本になるもの」という「基」の意味でも使われることから、「基」も「礎」も含んだ広い意味を持っていると言えるでしょう。

「礎」は「物事の土台」、「基」は「物事が成立する理由」を表す

以上、「礎」の意味と使い方、また「基」「基礎」との違いについてまとめました。

この言葉は「物事の基礎となるもの物事の土台」を意味し、何らかの結果や成果を出す上でその土台となったものを述べる場合に多く用いられます。

また、「基」は「物事が成立する理由となるもの」や「起因。原因」、「基礎」は「物事が成り立つ上での根本となるもの」がその意味です。

「基礎」は広く使われている通り意味も広いため、「基礎」を中心に用い、場面によって意味をはっきりさせたい場合に「基」と「礎」を使い分けると良いでしょう。

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言葉の意味

「礎」の意味と使い方・例文・「基」「基礎」との違い。現役記者がサクッとわかりやすく解説!

「礎」(読み方:「いしずえ」)という言葉は、「~の礎を築く」などの形でよく用いられています。

なお、この言葉は「基礎」という語の一字になっていますが、この2つの語にはどのような違いがあるのかが一見して分かりにくいところがあるかもしれません。

そこで、ここではこの言葉の意味と使い方と併せて、「基礎」という語との違い、また似た意味のある「基」について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「礎」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「礎」の意味と使い方について説明していきます。

「礎」の意味は?

まず、「礎」には「建物の土台石」「物事の基礎となるもの」という意味があり、「礎石、根石、柱石」や「物事の基礎となる人やもの」を表す語となっています。

なお、「礎」は「石据え」という意がもとになっており、古くは「いしすえ」といわれていたようです。

「礎」の使い方は?

次に、この言葉の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「洋書の多読は読解力向上の礎となり、後の研究に生かされた」

「私の研究チームが開発したこの技術は事業発展の礎を築いた」

「弊社は会社の礎を築いた創業者の志を受け継ぎ、現在も変わらず顧客ファーストを掲げております」

「勤勉は成功の礎である。成功したいなら仕事や勉強に満遍なく励むと良い」

「教育は国の礎だ。しかし今日では学歴の高低に関係なく基礎学力の低い若者が増えているという」

「超自然的な力の介在を否定する機械論は自然科学の発展の礎となった」

「生命保険料は生命保険会社の運用資産として、金融市場に大きな影響力を持つ礎となった」

「彼は、撮影技術の礎を作った人物として、また日本近代映画の父として知られている」

「微分積分は、経済学での価値増減の予測や、保険数理での死力などの予測に使われており、科学の礎として広い分野で活躍する概念である」

「日中平和友好条約の締結は、その後の日中経済協力の礎を築くことになった」

このように、「礎」は「(何らかの結果や成果を出す上で)土台となったもの」を表す場面で多く用いられます。

「礎」の類義語は?

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それでは、次は「礎」の類義語・類語である「基(もと)」「基礎」について見ていきましょう。

まず、これらの語には以下の意味があります。

「基」:建物の土台。物事の基礎や根拠。原因。

「基礎」:物事を成り立たせる根本となるもの

\次のページで「「基」の使い方は?「礎」との違いは?」を解説!/

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