言葉の意味

「一生懸命」の意味や語源・英訳・使い方・類義語・対義語は?現役ライターがサクッと解説!

「一生懸命」は「~に一生懸命になる」「一生懸命に勉強する」などの形で、さまざまな場面で用いられる言葉です。

また就職活動などにおいては、自己PRで物事に取り組む姿勢について述べる時に用いるという使い方がされることもありますが、この言葉が具体的にどのようなことを表していて、他の言葉とどのように使い分けるのか中には迷うこともあるかもしれません。

そこでここでは、この言葉の意味や語源・英訳・使い方・類義語・対義語について「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。


「一生懸命」の意味や語源・英訳・使い方まとめ

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それでは、以下に「一生懸命」の意味や語源・英訳・使い方について説明していきます。

#1 「一生懸命」の意味は?

まず、「一生懸命」の意味を見ていきましょう。この言葉は、以下のような意味があります。

【1】命がけで事にあたること。一心に骨折ること。いちずな気持になること。必死。
【2】引くに引けないせっぱ詰まった場合。ことの決するせとぎわ。
【3】重大なこと。たいへん。

出典:精選版 日本国語大辞典「一生懸命」

つまり、「必死に全力で何かをする様子」を表す言葉となっています。

#2 「一生懸命」の語源・由来は?

次に、「一生懸命」の語源について見ていきましょう。

本来「一生懸命」とは、「一所懸命(いっしょけんめい)」という言葉から変化した言葉です。この「一所懸命」という言葉は、武士の時代の言葉であり、主君やご先祖から受け継いだ領地(一所)を命を懸けて守り、暮らしていたことが由来となってます。この時代は自分の領地を名字に名乗るなど、領地はとても大切なものでした。このことから、命を懸けるほど何かに必死に取り組むさまを「一所懸命」と表現されるようになりました。

現在では、「一生懸命」の方が一般的に用いられています。

#3 「一生懸命」の英訳は?

次に、「一生懸命」を英語でどのように表現するのか見てみましょう。

●do one’s best
●try as hard as one can

「do one’s best」は、「全力を尽くす」という表現となり、「try as hard as one can」は「できる限り必死に~する」ことを表しているため、これらの英語表現は「一生懸命」と訳すことができます。

#4 「一生懸命」の使い方・例文

次に、「一生懸命」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「試験に向けて一生懸命に勉強する」
「その選手たちの一生懸命さは試合を見た人々の心を打った」
「彼女の一生懸命に働く姿は見ていてすがすがしいものがある」
「彼は何とか彼女の機嫌を取ろうと一生懸命になっていた」
「彼は早く仕事を覚えようと一生懸命だった」

#5 「一生懸命」な人の特徴は?

次に、「一生懸命」な人の特徴をいくつか見てみましょう。

●高い目標や向上心がある
一生懸命な人は、常に全力で向上心を持って物事に向き合うため、自分にとって高い目標を掲げている人が多いです。今の自分に満足せずに、より自分を高めようと行動していきます。

●責任感や素直さがある
一生懸命な人は、どんな小さな仕事や役割でも、それが今自分のやるべきことだと理解し、全うしようと努力するのが特徴です。トラブルなどが起きた際にも、他人のせいにしたり言い訳をせずに、自分の行動をしっかりと振り返り反省することができます。

●謙虚である
一生懸命な人は、人からの指摘やアドバイスを素直に受け入れることができ、他人に対しても決しておごり高ぶることはありません。人の痛みや気持ちを理解できるからです。

 

「一生懸命」「必死に何かに取り組むさま」を表している言葉で、「一生懸命に~する」などと用いることができます。元々は、「一所懸命(いっしょけんめい)」が変形した言葉ですが、現在では「一生懸命」を用いる方が一般的です。これは、メディア媒体が「一生懸命」で統一して用いているため、自然と私たちが目にしたり耳にしたりするのは「一生懸命」の方であることが原因だと思われます。

「一生懸命」と類義語との違いは?

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次に、似た意味を表す「真剣」「熱心」「頑張る」という言葉との違いについて見ていきましょう。

まず、これらの言葉のそれぞれの意味は以下のようになります。

【真剣】
(1000004)ほんものの刀剣。本身。木刀、竹刀などに対していう語。
(1000004)本気であること。まじめであること。また、そのさま。
(1000004)真実であること。うそ、いつわりでないこと。また、そのさま。

出典:精選版 日本国語大辞典「真剣」

【熱心】
(1000004)一つの物事に精神を集中すること。熱中して行うこと。
(1000004)ある事をいちずにしていこうとする一生懸命な気持。また、そういう気持をもつさま。

出典:精選版 日本国語大辞典「熱心」

【頑張る】
(1000004)一つの物事に精神を集中すること。熱中して行うこと。
(1000004)ある事をいちずにしていこうとする一生懸命な気持。また、そういう気持ちをもつさま。

出典:精選版 日本国語大辞典「頑張る」

そして、これらの言葉と「一生懸命」の使い方を比較すると以下のようになります。

「真剣」:「問題に真剣に取り組む」(問題に本気で取り組む)

「熱心」:「彼は子供の教育に熱心だ」(子供の教育に心を注いでいる)

「頑張る」:「頑張って試験前に徹夜で勉強をする」(辛さをこらえて徹夜で勉強する)

「一生懸命」:「一生懸命に勉強する」(全力を尽くして勉強する)

つまり、これらは「真剣」は「本気で取り組むこと」、「熱心」は「情熱を持って物事をすること」、「頑張る」は「忍耐して努力する」、「一生懸命」は「必死で物事をすること」と、それぞれ微妙にニュアンスが異なる言葉です。

「一生懸命」の対義語は?

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最後に、「一生懸命」の対義語について見ていきましょう。この対義語には「中途半端」「いい加減」などがあります。

#6 「中途半端」

まず、「中途半端」について見ていきましょう。この言葉には、以下のような意味があります。

物事の完成にまで達しないこと。また、どっちつかずで徹底しないさま。ちゅうとなか。

出典:精選版 日本国語大辞典「中途半端」

そしてこの言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「物事を中途半端にやる人は、自分の能力を伸ばすことなどできない」
「自分でやると決めたからには、中途半端に投げ出さず、最後までやり遂げなさい」
「いつも全力でプロジェクトに取り組む彼とは対照的に、彼女の製作するデータ資料は中途半端なものが多い」
「最近の彼は何があったのか、何を話しかけても中途半端な返事しか返ってこない」

#7 「いい加減」

次に「いい加減」について見ていきましょう。この言葉には、以下のような意味があります。

【1】ほどほどにしたいさま。その程度ぐらい。
【2】無責任なさま。でたらめ。
【3】徹底しないさま。中途半端。

出典:精選版 日本国語大辞典「いい加減」

そして、この言葉は、例えば以下のように用いることができます。

「いい加減な勉強の仕方をしてきた彼は、テストで悪い点をとった」
「いい加減な返事ばかりしていると、誰からも信用されなくなるよ」
「君は常に全力で素晴らしいが、時には肩の力を抜いて、少しくらいいい加減に生きてもいいんじゃないか」
「いい加減な彼女の態度に、彼はついに愛想を尽かした」

「一生懸命」を使いこなそう

以上、「一生懸命」の意味と使い方についてまとめました。上記のように、「全力を尽くして(必死で)物事をすること」を表している言葉です。

この類義語には、「真剣」「熱心」「頑張る」などがあります。これらの言葉も物事をする時の姿勢として近い意味があるように思えますが、それぞれ「本気で取り組む」「一つの物事に集中する」「忍耐して努力する」といったニュアンスの違いがあるのです。

就職や転職の自己PRなどで用いる場合には、それぞれアピールしたいことに応じて使い分けることで、より適切に伝えたいことを述べることができます。

また、この対義語は「中途半端」「いい加減」などです。

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