「策定」の意味と使い方・例文・「計画」「決定」「制定」との違いは?現役ライターがサクッとわかりやすく解説!
「計画」「決定」「制定」との違い
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フォーマルなシーンやビジネスシーンでよく使う言葉に、「計画」「決定」「制定」という言葉があります。これらの言葉は「策定」という意味の要素を含むものであり、それぞれの意味やニュアンスを把握しておかなければ、混同してしまう可能性もありますね。使い方を理解できれば、適切な場面で使い勝手の良いこれらの言葉についてもおさらいしておけば表現の幅も広がりますね。「計画」「決定」「制定」と「策定」、これら言葉を正しいシチュエーションで適切に使用できるように、そのの違いについてもチェックしておきましょう。
「計画」「決定」「制定」の意味
「計画」はプライベートでもビジネスシーンでもよく聞く言葉の一つではないでしょうか。何事も計画無しには形になりません。また、「決定」という言葉についても日常で頻繁に聞く言葉ですね。すこしフォーマルなイメージのある「制定」は、法律関係やルールを決めるときなどに使う事が多いイメージがありますね。「策定」という言葉から比べれば、若干意味がかぶる部分はありますが、実際の意味や使い方は違うものになります。これらの言葉の意味の違いを把握するためにも、それぞれの意味について見ていきましょう。
ある事を行うために、あらかじめその手順・方法などを考えること。また、その考え。
出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「計画」
はっきりときめること。はっきりときまること、また、そのきまった事柄。
出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「決定」①
法律・規則などを定めること。
出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「制定」
「計画」「決定」「制定」の使い方・例文
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名詞としても動詞としても使われる「計画」という言葉、そして動詞使いの多い「決定」「制定」という言葉ですが、それぞれの意味の違いを把握できたら、使用する際の言葉のニュアンスについても掴んでいきましょう。これらの言葉を上手く使用するためのヒントになる例文を以下にご紹介していきます。これらの言葉の例文と、その意味を噛み砕いてご紹介していきますので、日常生活で適切に使用するために役立ててみて下さいね。
「計画」:「退職を機に欧州への旅行を計画する」(≒「退職を機に欧州へ旅行に行くために、宿泊先や航空券を手配する方法などを考える」)
「決定」:「厳正な審査の結果、最優秀賞の受賞者が決定した」(≒「厳正な審査の結果、最優秀賞の受賞者が確定した」)
「制定」:「その自治体では市民からの提言を受けて路上喫煙禁止条例の制定を検討し始めた」(≒「その自治体では市民からの提言を受けて路上喫煙禁止条例を定めることを検討し始めた」)
「策定」:「各部課長は来年度の予算計画を策定し期日までに提出する必要がある」(≒「各部課長は来年度の予算計画を作り決定したものを期日までに提出する必要がある」)
つまり、
「計画」は「物事を行うにあたってそれに必要な手順や方法を事前に考えること」(旅行に行くなど、これから何かを行うに際してそれに必要な方法などを前もって考えること)、
「決定」は「何かをはっきりと決めること」、
「制定」は「法律や規則を決めること」(立法機関、つまり国会が法律などを定めることや地方公共団体が条例を定めることなどについていう)
「策定」は「ある物事を行うにあたってその基本的な考え方や進むべき方向をあれこれ考えて決めること」(たとえば事業計画、予算計画、経営計画といったように、企業などの組織を今後運営する上での方向性や目標をなどを作成する時などに使う)
を表すという違いがあります。
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