
「示唆」の意味と使い方・例文・「推察」「暗示」との違いまとめ
「示唆」は、普段の日常会話ではあまり用いられることはないですが、ビジネスの場やニュースなどでは比較的よく耳にする機会も多い言葉です。とはいえ、この言葉が「具体的にどのような意味を示す言葉であるのか」また「似た意味のある他の言葉とどのように使い分けると良いのか」、中には疑問に思うこともあるかもしれません。
そこでここでは、この言葉の基本的な意味や英訳・使い方・対義語、また近い意味がある「推察」「暗示」とどのような違いがあるのか、例文を交えながら「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。
#1 「示唆」の意味は?
まず、「示唆」の意味について見てみましょう。この言葉の意味は、以下のようになります。
他の物事によって、それとなく教え示すこと。また、その教え。
出典:精選版 日本国語大辞典「示唆」
つまり、「示唆」とは、「それとなく教えること」を表した言葉です。そこから、この言葉は「発言の中でそれとなく真実などをにおわせる」「遠回しに何かを教え示す」といったことを述べる場面において用いられます。
ちなみに、「示唆」の「唆」は、「俊、駿」などとよく似ている漢字であるため、「しゅん・じゅん」と読み間違えてしまう人がいるかもしれませんね。正しくは、「しさ」と読むので、読み間違えないように注意しましょう。
#2 「示唆」の英訳は?
次に、「示唆」を英語でどのように表現するのか見てみましょう。
●suggest
●indicate
「suggest」は「示唆する、提案する」という意味を、「indicate」は「暗に示す」などの意味を表しています。
#3 「示唆」の語源は?
次に、「示唆」の語源について見てみましょう。
この言葉は、「示」と「唆」という漢字から成り立っています。「示」は文字通り「示すこと」を表す文字です。「唆」という漢字は、頭脳の高い人が話で相手を振り回していることを表しており、そこから「そそのかす、けしかける」といった意味を表しています。このことから、「示唆」とは、直接的に伝えるのではなく、「そそのかすようにそれとなく示す」といったことを意味する言葉です。
#4 「示唆」の使い方・例文
次に、「示唆」の使い方について見てみましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。
ちなみに、「示唆に富む」は「示唆を得る」などの表現は、ビジネス現場において用いられることが多い表現です。「示唆に富む」とは、「(自分の知らないことにおいて)教わることが多いこと」を表しており、「示唆を得る」とは「それとなく助言を与えてもらうこと」、つまり「ヒントや情報を得ること」を表しています。
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