「乖離」(読み方:「かいり」)という言葉を知っていますでしょうか?

たとえば、ビジネスの場で「?が乖離している」という表現で使用されていることを、見たことがある方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

「背き離れること、離反、離れ離れになる」という意味を持っており、強い結びつきを持っている人やものが離れる際に用いられます。

しかし、「乖離」自体が難しい言葉なので、間違った意味で使っている方もいらっしゃるのかもしれません。

そこで、ここでは「乖離」の意味、由来や使い方、対義語、類似語を例文を交えながら、半年で独立したプロブロガーの筆者が解説していきます。

「乖離」の意味と使い方・例文

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まず、「乖離」の意味と使い方を解説します。

「乖離」の意味とは?

「乖離」は「背き離れること、離反、離れ離れになること」という意味として定義されています。

「乖離」の語源

乖離を分けると、「乖」と「離」という2つの言葉で構成されていることが分かりますよね。


それぞれの意味を見てみると、「乖」は「背く」、「離」は「離れること」という意味を持っています。


この2つの言葉を組み合わせることで、「もともと関係のある二者の心が背き離れること、結びつきが離れること」という意味を持った「乖離」が生まれたのです。

「乖離」の使い方と例文

この言葉は、「関係のある二つの物事が離れ離れになる」状態を表す場面で、たとえば以下のように用いることができます。

「経営者と現場社員との乖離が深まる」


「現在の政治家の悪政に民心が乖離する」


「この記事の中にある言葉の使い方は本来のものと乖離している」


「応募者が抱いている企業イメージと実情との間にある乖離を感じ取る」


「海外移住をする人の中には、あらかじめ抱いていたイメージと実際の生活との間に乖離により帰国に至るケースもある」

「乖離」の類義語

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「乖離」の単語の意味を学んでいただいたところで、もう少し理解を深めていただくために、どのような類義語があるのか解説していきます。

「乖離」の類義語1:差異

「差異」:他のものとの違い、他と比較しての違い、相違があること。

つまり、2つ以上のものを比べた時の違いを表す語になります。

「乖離」に比べるとよく使われる語ではないでしょうか。

\次のページで「「乖離」の類義語2:隔絶」を解説!/

「理想と現実の差異が大きい」


「フリーランスを始めたが、取引相手と意思疎通が上手くいっていないため作業上で差異が発生している」


「師匠と弟子の付き合いが長いとしても差異がでることは少なからずあることだ」


「原作小説がある作品がドラマ化されたが、内容に差異があるのは仕方がないことだ」

「乖離」の類義語2:隔絶

「隔絶」:へだたりがあり、遠くかけはなれていること。

「この地域は世間から隔絶された片田舎なので、ビジネスをするにも移動するにも不便しかない」

「彼女が長い間世間から隔絶されていたということを最近になって理解した」

「彼と私は主従関係なので、隔絶するほどの身分の差がある」

「乖離」の類義語3:分離

「分離」:もとのものから分かれて、離れること。

「カスタードクリームを作るために、卵黄と卵白を分離させておく」


「複雑に絡まっている作業を、分離することに成功した」


「教育と宗教は別なのだから、分離させなければならない」

「乖離」の類義語4:解離

「解離」:解け離れること、もともと一つだったものが2つに分かれること。

こちらの「解離」も「かいり」と読むので、「乖離」と同様の読み方となります。

\次のページで「「乖離」の対義語」を解説!/

「化合物が熱によって解離してしまった」

「解離ガスは勇気膜から発生している」

「祖父は解離性障害を患っているため病院に通院している」

「乖離」と「解離」で同じ読み方のためにややこしいかもしれませんね。

しかし「解離」は「もともと一つであったものが分かれる」ということを意味しており、病名や科学などの分野で使用される言葉。

日常的に使用するのであれば「乖離」を使うほうが適切です。

「乖離」の対義語

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ここで「乖離」にはどのような対義語があるのか解説していきます。

「乖離」の対義語1:密接

「密接」:ぴったりと隙間なくくっついていること。

「食事は人間と密接に結ばれており切っても切れない関係だ」

「社員同士の指標には違いがあるが、そこには密接な関係がある」

「お客様とコミュニケーションをとり、密接な関係は築きたいと考えております」

「乖離」の対義語2:一致

「一致」:2つのものがぴったりと一つになること。

\次のページで「「乖離」の対義語3:同調」を解説!/

「彼の理念は、私の考えとピッタリと一致している」


DNA鑑定の結果、一致することはなく2人が親子ではないことが分かった」


「プレゼンテーションの結果、満場一致で合格となった」

「乖離」の対義語3:同調

「同調」:他のものに調子をあわせるたり、同じ意見や態度をとること。

「多数の人間と行動するようになる寮生活では、同調しなければならないこともあるでしょう」


「上司の意見に同調している人が多かったが、ミーティングをよりよいものとするために意見を発した」


「同調者を集めておくことで、政治的な意思決定で優位に立つことができます」

「乖離」の対義語4:結束

「結束」:ひもや縄などでばらばらになっているものを一つに束ねること。

「全員の意志がばらばらでは、勝てるものも勝てないので結束する必要がある」

「非常に強い結束力を手に入れるために、長期にわたる訓練を実施した」

「ばらばらになっていた薪木をひもで結束した」

「乖離」を上手く使いこなそう

以上、「乖離」の意味と使い方についてまとめました。

この言葉は、その字が示しているように「二者の結びつきが離れること」を表します。

結びつきを分ける意味を表す似たような意味の語がいくつかありますが、それらはそれぞれ微妙に違ったニュアンスがあるので、意識して使い分けるようにすると良いでしょう。

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言葉の意味

「乖離」の意味と使い方・例文・類義語・対義語は?現役のブロガーがサクッとわかりやすく解説!

「化合物が熱によって解離してしまった」

「解離ガスは勇気膜から発生している」

「祖父は解離性障害を患っているため病院に通院している」

「乖離」と「解離」で同じ読み方のためにややこしいかもしれませんね。

しかし「解離」は「もともと一つであったものが分かれる」ということを意味しており、病名や科学などの分野で使用される言葉。

日常的に使用するのであれば「乖離」を使うほうが適切です。

「乖離」の対義語

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ここで「乖離」にはどのような対義語があるのか解説していきます。

「乖離」の対義語1:密接

「密接」:ぴったりと隙間なくくっついていること。

「食事は人間と密接に結ばれており切っても切れない関係だ」

「社員同士の指標には違いがあるが、そこには密接な関係がある」

「お客様とコミュニケーションをとり、密接な関係は築きたいと考えております」

「乖離」の対義語2:一致

「一致」:2つのものがぴったりと一つになること。

\次のページで「「乖離」の対義語3:同調」を解説!/

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