
「忌憚」の意味と使い方・例文・「率直」との違いは?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
誰かに本心からの意見を述べてもらいたい時に使う言葉ですが、具体的にはどのような使い方をするのか、また似た意味を持つ「率直」とはどのような違いがあるのか、疑問を抱くことがあるかもしれません。
そこで、ここでは「率直」の意味と使い方、「率直」との違いなどについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。
いみはばかること。遠慮。
出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「忌憚」
つまり「忌憚」とは、「差し障りがあるとして慎むことや遠慮すること」を表します。
語源は「憚ることを忌み嫌う」です。「忌」には「嫌う」、「憚」には「遠慮する」という意味があります。
ビジネスシーンでは、「遠慮なく」などよりも少しかしこまった表現としてよく使われる言葉です。
「今後のサービス向上に役立てるべく、お客様の声を募集しております。サービス・製品への不満点や改善要望など何でも結構でございますので、ぜひ忌憚のないご意見をお願いいたします」
「すでに長年の習慣となっていて誰も言い出す人がいないようですが、忌憚なくいえば、週に1回の定例会議は生産性がなく時間の無駄であるため廃止すべきです」
「友人とはいっても皆建前を言うばかりで、彼のように忌憚なく意見を言ってくれる人はなかなかいない」
「忌憚」は、上記のように「相手から遠慮なく本音を言ってもらいたいとき」や「自分が遠慮せずに意見を言うとき」に使う言葉です。
その際には、「忌憚のない意見」「忌憚なく~する」などのように、後に「~ない」という否定の言葉を伴います。
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