
「先般」の意味と使い方・例文・「先日」「過日」「今般」との違いは?現役記者がサクッとわかりやすく解説!
どんな意味があるのかは概ね分かっているという人が多いかと思いますが、この言葉が具体的にどのようなことを表しているのか、そしてどのような場面で用いるのか、また似た意味のある「先日」「過日」「今般」という語とどのような違いがあるのか疑問に思うこともあるかも知れません。
そこで、ここでは「先般」の基本的な意味と使い方、また「先日」「過日」「今般」と比較してそれぞれの違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。
「先般」の意味と使い方は?
まず「先般」には、「先ごろ、この間、過日、先だって」といった意味があり、主に現在から遠くない過去の物事を言及する場合に用いられます。
ただし具体的に何日前のことを指すかということは定義されていないため、「この間」などの語と同じように、「現在からあまり離れていない過去のある時点」として漠然と捉えた上で用いて問題ないでしょう。
また、この言葉を用いる場合には、改まった文章などにおいてたとえば以下のように使用することができます。
「先般の会議の議事録を作成いたしました」
「先般お申し込みの件、誠に申し訳ございませんが、申し込み多数のため抽選となりました」
「その件につきましては、先般申し上げました通りでございます」
「先般ご依頼の件につきましては、書面にてご連絡申し上げます」
「先般の件、承知いたしました。それではまず見積書をお送りいたしますので、今しばらくお待ちください」
「先般来お願いいたしました件についてお伺いいたします」
「私は先般来の病気から回復しましたが、莫大な費用がかかったこともあり精神的にはますます弱ってしまいました」
「私は先般、某新聞社に小説を連載するに当たって掲載する顔写真を提出しました」
「先般ご執筆いただいた記事に関しましては、編集者による誤字脱字のチェックの上、書籍化させていただきます」
「先般貴殿よりご辞退の連絡を頂きましたので、お預かりした履歴書は同封いたしました」
「先般お申し込みの件につきまして、ご案内申し上げます」
「先生は先般、あの劇場で御話した事を覚えていらっしゃるでしょうか」
なお、「先般来」は「先日からずっと、先だってから今までの間」を意味した言葉です。
「先日」の意味と使い方は?
まず、「先日」は「さほど遠くない過去のある日、この間、何日か前のある日」という意味があり、例えば以下のように用いることができます。
「先日、近所でばったりとお嬢さんにお会いしましたが、とてもお元気そうでした」
「今日もこの犬は、先日にも増して敵意を剥き出しにしているように見えた」
「先日の夜は、突然母親が私の住まいを訪ねてきた」
「先日の新聞では近頃、インフルエンザが流行していると報じていた」
「先日も申し上げた通り、来週日曜日は臨時休業させていただきます」
「先日はご足労いただきありがとうございました」
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