「煩雑」(読み方:「はんざつ」)という言葉を知っていますでしょうか?

たとえば、ビジネスの場で「煩雑な?」という表現で使用されていることを、見たことがある方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

「込み入っていて煩わしいこと」という意味を持っており、物事がまじり合い複雑で面倒な場合などに使用します。

ところが、「煩雑」には(「繁雑」「煩瑣」「面倒」)などの似た意味を持つ言葉もあるので、よく理解していない状況で使用すると間違えてしまうかもしれません。

そこで、ここでは「煩雑」の意味、由来や使い方、対義語、類似語を例文を交えながら、半年で独立したプロブロガーの筆者が解説していきます。

「煩雑」の意味と使い方・例文

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それでは、以下に「煩雑」の意味と使い方、また類義語との違いを説明していきます。 

「煩雑」の意味とは?

「煩雑」には、「込み入っていて煩わしいこと」という意味があり、物事が入り混じっていて、複雑・面倒であることを表します。

なお、この語は「ひんざつ」という読まれることがあるようですが、「はんざつ」が正しい読み方です。

「煩雑」の語源

煩雑を分けると、「煩」と「雑」という2つの言葉で構成されていることが分かりますよね。


それぞれの意味を見てみると、「煩」は「ごたごたしている、わずらわしい」、「雑」は「やり方がおおざっぱ、さまざまなものがまじる」という意味を持っています。


この2つの言葉を組み合わせることで、「込み入っていて煩わしいこと」という意味を持った「煩雑」が生まれたのです。

「煩雑」の使い方と例文

次に、「煩雑」を使った例文を見てみましょう。


たとえば以下のような使い方をすることができます。

「そのサービスは解約する時に煩雑な手続きが必要になる。料金が安いからと飛び付くのは考えものだ」

「煩雑な都会生活を逃れてもっとシンプルな生活がしたい」

「このソフトは操作が煩雑で使い勝手が良くない」

「煩雑な事務手続きを簡略化する方法を考える」

「今後世の中の煩雑さはどんどん増していくだろう」

「煩雑」の類義語

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「煩雑」の単語の意味を学んでいただいたところで、もう少し理解を深めていただくために、どのような類義語があるのか解説していきます。

「煩雑」の類義語1:繁雑

「繁雑」:しなくてはならない物事が多く入り混じっていること。

こちらの「繁雑」も「はんざつ」と読むので、「煩雑」と同様の読み方となります。

\次のページで「「煩雑」の類義語2:煩瑣」を解説!/

「サイトの仕様が繁雑で、作業時間を長くとられているので改善すべきだ」


「繁雑を極める作業内容によって日々残業している」


「技術発展によって、繁雑な作業が少なくなったので感謝すべきだ」

「煩雑」と「繁雑」は、どちらも読み方が同じで意味も似通っていますが、「煩雑」は心理的な煩わしさが含まれることに対して、「繁雑」はするべきことが多いことを表すといったニュアンスの違いがあります。

ビジネスシーンにおいては、読みが同じなので誤変換が発生してしまう可能性があります、十分に注意して使いましょう。

「煩雑」の類義語2:煩瑣

「煩瑣」:細かく込み入っていて煩わしいこと。

「煩瑣な事務作業が年度末になると発生し、慌ただしくなる」


「読書をしていると煩瑣な言い回しが多く、読みづらい印象を受けた」


「煩瑣な家事労働は共働きの主婦からすれば大きな負担となる」

「煩雑」の類義語3:面倒

「面倒」:複雑で解決が容易でないこと、物事をするのが煩わしいこと。

「今回の仕事で使用する機械だが、状態を維持するのも手間がかかり面倒だ」


「部屋の掃除をしようと決めても面倒だと考えて中々取り掛からない」


「面倒な作業ばかりを任されて不満が溜まっている」

\次のページで「「煩雑」の類義語4:複雑」を解説!/

「煩雑」の類義語4:複雑

複雑:要素が複雑にからみ合い、簡単に説明ができない状態のこと。

「一つ一つは簡単なものだが、複雑になっているので簡単には終わらない問題だ」

「他社からの介入で問題がいっそう複雑化したため、作業量が膨らんでしまった」

「彼には他人には言えない、複雑な事情がたくさんあるようだ」

「複雑」は日常でもよく見る言葉ではないでしょうか。

「煩雑」とは要素が絡み合っているという点では同じ意味ですが、「複雑」にはわずらわしいという感情が入っていません。

ですので、感情的にわずらわしいと思うのであれば「煩雑」を、そうでないのなら「複雑」というように使い分けると良いでしょう。

「煩雑」の対義語

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ここで「煩雑」にはどのような対義語があるのか解説していきます。

「煩雑」の対義語1:簡略

「簡略」:簡単で手軽なこと

「あまりにも簡略にしすぎたため、記事内容が理解されていないようだ」


「食事のおかずが簡略すぎて、物足りなく感じた」


「問題の内容が簡略で、試験時間が余ってしまった」

\次のページで「「煩雑」の対義語2:簡易」を解説!/

「煩雑」の対義語2:簡易

「簡易」:手順が簡単でたやすく行えること。

「自分に合っていない簡易ベッドで寝たせいか、体の調子が悪い」


「最新型の家電製品は性能は良いが、複雑で使いづらいのでもっと簡易な商品を作成して欲しい」


「明日のミーティングのために簡易にまとめた資料が必要だ」

「煩雑」の対義語3:単純

「単純」:考え方や物事に対するとらえ方が素直であること。

「ビジネスは思っているほど単純ではないので、深く理解して挑むべきだ」


「複雑で時間がかかるものと考えていたが、理解すると単純な話だった」


「子供は単純だが純粋なので、不要な教育は控えるべきだ」

「煩雑」を上手く使いこなそう

以上、「煩雑」の意味と使い方についてまとめました。

上記のように、この言葉は物事が入り混じっていて煩わしいことを表します。

煩わしいことを表す似たような意味の語がいくつかありますが、それらはそれぞれ微妙に違ったニュアンスがあるので、意識して使い分けるようにすると良いでしょう。

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言葉の意味

「煩雑」の意味と使い方・例文・類義語・対義語は?現役のブロガーがサクッとわかりやすく解説!

「サイトの仕様が繁雑で、作業時間を長くとられているので改善すべきだ」


「繁雑を極める作業内容によって日々残業している」


「技術発展によって、繁雑な作業が少なくなったので感謝すべきだ」

「煩雑」と「繁雑」は、どちらも読み方が同じで意味も似通っていますが、「煩雑」は心理的な煩わしさが含まれることに対して、「繁雑」はするべきことが多いことを表すといったニュアンスの違いがあります。

ビジネスシーンにおいては、読みが同じなので誤変換が発生してしまう可能性があります、十分に注意して使いましょう。

「煩雑」の類義語2:煩瑣

「煩瑣」:細かく込み入っていて煩わしいこと。

「煩瑣な事務作業が年度末になると発生し、慌ただしくなる」


「読書をしていると煩瑣な言い回しが多く、読みづらい印象を受けた」


「煩瑣な家事労働は共働きの主婦からすれば大きな負担となる」

「煩雑」の類義語3:面倒

「面倒」:複雑で解決が容易でないこと、物事をするのが煩わしいこと。

「今回の仕事で使用する機械だが、状態を維持するのも手間がかかり面倒だ」


「部屋の掃除をしようと決めても面倒だと考えて中々取り掛からない」


「面倒な作業ばかりを任されて不満が溜まっている」

\次のページで「「煩雑」の類義語4:複雑」を解説!/

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