
「是非」の意味と使い方・例文は?日本文学専攻の現役ライターがサクッとわかりやすく解説!
日常会話でもビジネスの場でも使用されるため、殆ど口癖のようになっている人もいるかもしれませんね。
特に「是非~してください」というお願いしたいものごとがある場面で使うことが多いかと思いますが、この「是非」という言葉には複数の意味があり、他にもさまざまな使い方をすることが可能です。
しかし、他の場面でどのように使ったらいいかわからない人が多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では日本語を勉強するのが好きな筆者が、「是非」の意味にはどのようなものがあるか、またそれぞれの意味に応じた使い方を例文を交えて説明していきます。
「是非」の意味と使い方・例文は?

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そもそも、「是非」という言葉は、どのような意味を持っているのでしょうか。
「是非」という言葉自体は様々なシーンでよく使うものの、正しい意味は答えられない…という人も、存外多いと思います。
この項目では、そんな人のために、「是非」の意味を紹介しますね。
この機会に、「是非」の意味をマスターしましょう。
「是非」の意味は?
まずは、「是非」の正しい意味を理解していきましょう。
「是非」は「お願い」の場面で会話や文章のどちらでも用いることができる使い勝手の良い言葉ですが、他にも意味があることを知っている人は少ないと思います。
「是非」にいくつ意味があるか、皆様はご存知でしょうか。
正解は「3つ」です。
では、その3つとはどのようなものなのでしょうか。
以下で解説していきたいと思います。
・(「是非する」の形で)物事の善し悪しを論じること、判断すること
この「是非」という言葉は、「是非ご覧ください」などの形で、3の「お願いをする」といった意味でよく用いられますが、1・2のように「物事の善し悪しや可否を判断すること」といった意味もあります。
相手に強くお願いしたいとき、「くれぐれもよろしくお願いします」という言葉を含ませて使うことが多い言葉ですが(こちらは「3」の意味に該当)、「(何かしらの問題に対して)この件について、是非を問う」といった形で、「物事の良し悪しや可否を判断する」という意味でも用いることが可能です。
今までは「お願い」の意味だけで使っていたという人は、何か懸念事項が発生したときなど、「物事の良し悪しを周りに問いたい場合」など、他の場面でも使ってみてください。
#1 「是非に及ばず」とは?
本能寺の変で有名な「是非に及ばず」という言葉があることをご存知でしょうか。
こちらはまさに「お願い」の意味以外で使われている「是非」です。
歴史に関心があるという人は聞いたことがある話かもしれませんが、あまり歴史にも詳しくないという人にもわかりやすように、こちらの「是非」について解説していきます。
「及ぶ」という語は「及ばない」という形で「必要がない」を意味し、通じてこの言葉は「良し悪しを議論する必要がない(そういう段階ではない)」という状態を表すことから「どうしようもない、仕方がない、やむを得ない」といった意味を表すものとなりますね。
こちらは「物事の可否を判断すること」となるため、上記の「1・2」の意味から生まれた言葉です。
#2 意味を強める「是非とも」「是非是非」
3の意味で用いる場合に、より強い気持ちを表したい場合には「是非とも」という言い方をすることが可能です。
そうすると、3の意味が強まり「どんなことがあっても、どうあっても、なんとしても」という意味を表します。
また同様に「是非」を二つ重ねて「是非是非」とする場合にも、意味が強まり「是非とも」と同じような使い方が可能な表現となるため、どうしても通したい、賛成されたい、または反対されたくないという要求や願望があるときには、重ねた表現を用いてみるのも良いでしょう。
「是非」の例文は?
さて、正しい意味を確認したところで、具体的にどのように「是非」を使ったら良いのか迷い始めた人もいると思います。
国語の時間にあえて習うようなものではありませんので、具体例がわからないというのも無理はない話です。
そこで、この項目では「是非」の使い方を例文を交えてみていきましょう。
具体例を覚えると、より言葉の意味を適切に捉えることができるようになりますので、しっかりと確認してみてくださいね。
この「是非」という言葉は、「是非する、是非を論じる、是非を問う」「是非(とも)~ください」などの形で、以下のように用いることができます。
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