言葉の意味

「以降」の意味と使い方・「以後」「以来」「その後」「今後」との違いは?現役記者がサクッと解説!

「以降」(読み方:「いこう」)という言葉は、「~以降」「~して以降」などの形で用いられています。

さまざまな場面でよく用いられる言葉ですが、たとえば「~日以降」という表現をする場合にはその日が含まれるのか、また「以後」「以来」「その後」「今後」といった似た意味のある語とはどのような違いがあるのか疑問に思うことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「以降」の基本的な意味と使い方、「以後」「以来」「その後」「今後」と比較してそれぞれの違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「以降」の意味・使い方・例文

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それでは、始めに「以降」の意味と使い方を説明していきます。

「以降」の意味は?

まず、「以降」の意味は「ある時から後、以後」です。

「20歳以降」「それ以降」などのように前に他の語を伴って用いられる語で、そこに基準となる数値や時期などが含まれている場合には、それを含んで「それから後」であることを表します。

つまり、「この製品は来週の水曜日以降に入荷します」という場合には、「水曜日を含むそれより後」であることを示すものとなるでしょう。

「以降」の使い方は?

次に、「以降」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

「以降」は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼は禁煙を宣言して以降、見事に煙草を吸っていない」

「1950年代以降、結核による死亡率は減少している」

「彼は卒業以降海外で生活している」

「40代以降になると老眼の症状が出始める」

「来月の10日以降は新社屋で営業します」

「別荘を買って以降はそこで仕事をしている」

「賤機山の賤機山古墳が正式に発掘調査されたのは、一九四九年三月以降のことであった」

「ヨーロッパのブナの森は、家畜を伴う農耕の拡大で破壊されつくしたが、十九世紀以降は人間の手で再生させられたものと聞く」

「日本の家父長制による家族的構成は、明治以降、第二次大戦に至るまでの日本社会の特徴である」

「彼女が夜九時以降、電話をかけてくることなんて今までなかった」

「1960年代後半以降、アレルギー疾患が増加し続けている」

「以降」は、時の経過に重点を置く傾向があり、主に基準となっている時点から継続されている事柄に関して用いられます。

「以降」の類義語は?

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それでは、次は「以降」の類義語・類語である「以後」「以来」「その後」「今後」について見ていきましょう。

「以後」の意味と使い方は?「以降」との違いは?

まず、「以後」には以下の2つの意味があります。

1. (主に年齢・事件などを表す語の後について)それより後

2. (現在を起点にして)今よりのち、これから先

そして、この語はたとえば以下のような使い方があります。

「彼の初めての著作は、初版は千五百部で以後五百部ずつ版を重ねた」

「自由という言葉に政治的意味を含んで用いるようになったのは、日本では明治以後のことです」

「清の中世以後となると、漢人はその辮髮に対して様々な対応をとったという」

「それ以後というもの、私はこの稽古に出るのが一つの重荷になってきました」

「私の対応、不適切な部分がありました。以後気をつけます」

「以後」も「以降」と同じく、「それより後」という意味では基準となっている日時・年齢・時期などを含んだ「それより後」を意味します。

つまり、「明日以後は留守にします」という例文では「明日を含めそれより後は留守にします」という意味となるでしょう。

また、「以後」は「以降」とは異なり、「今より後」という意味で単独で用いる場合があります。

「以来」の意味と使い方は?「以降」との違いは?

次に、「以来」には以下の2つの意味があります。

1. (年齢や事件などを表す語について)それより後今に至るまでずっと

2. この後、今より後、以後

そして、この語はたとえば以下のような使い方があります。

「この時以来、僕は彼女に対して興味を持つようになった」

「あの大地震以来、私に取っては地震というものが一層恐ろしくなった」

「彼は、会社に入社以来、まれにしか実家へ帰らなかった」

「ポルトガルのポルト市は、大航海時代の縁で日本の長崎市と1978年以来姉妹都市提携している」

「男は証券会社の社員で、二人の仲は十年以来ということだった」

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