「不撓不屈」(読み方:「ふとうふくつ」)という言葉は、強い精神力を表す言葉です。
座右の銘として掲げている人や、就職・転職活動において自身をアピールする言葉として用いられるケースも多く、耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。

一般的な言葉ではありますが、自分自身が口にする際には、大きな覚悟が必要だと軽々しくは使えません。それ故に、この言葉を用いる人に秘められた強い志を感じます。
自分の本気を周囲に伝える時、ここ一番に思いを込められる「不撓不屈」。
今回は、その言葉の真意を掴み、仕事でもプライベートでも活用していきましょう。

「不撓不屈(ふとうふくつ)」の意味と使い方

それでは、以下に「不撓不屈」の意味を確認し、使い方を例文をあげながら見ていきましょう。

「不撓不屈(ふとうふくつ)」の意味とは?

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それでは、まず辞書を紐解いて、「不撓不屈」の意味を確認します。

どんな困難にあっても決して心がくじけないこと

出典:デジタル大辞泉

 

どんな困難に出合ってもひるまずくじけないこと

出典:大辞林 第三版

「不撓不屈」の「不撓」は「どのような困難にあっても屈しないこと」、「不屈」は「どんな困難な物事にぶつかってもくじけないで意思を貫くこと」を表す語。

「屈しない」「くじけない」という同じニュアンスを持つこの二つの熟語をあわせた「不撓不屈」は、「どんな困難にあってもひるまず、くじけないこと」という意味があり、困難に負けない強い意思や精神を表します。

「不撓不屈(ふとうふくつ)」使い方・例文

次に、「不撓不屈」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

不撓不屈の精神で苦境を乗り切る」
「彼のような不撓不屈の若者は今時めずらしい」
「彼女は不撓不屈の努力で見事に夢を叶えた」
「彼はどんなに周囲に反対されても不撓不屈の態度でやり通した」
「時間や金銭的な問題などさまざまな制約がありながらも不撓不屈の心で勉強を続け、資格試験に合格した」
「常に目的意識を持って行動し、またそれを不撓不屈の精神で貫いていくことを信条としています」
「彼は不撓不屈の精神力を持った骨のある青年だ」
「到底無理だと思っていたが、大方の予想を裏切り見事に劣勢を覆して勝利した。彼の不撓不屈の精神には驚かされた」
「器用な性分ではありませんが、どんなことにも常に不撓不屈の姿勢をもって乗り越えてきました」

「不撓不屈」は強い意志・精神を表す言葉とすでにご紹介しています。

上記の例文をみて、使用する対象は基本「人物」に限られているのにお気づきでしょうか。

同く命を宿す動植物における自我については、研究が進んでいるところではありますが、言葉の持つ意味としては人物への使用に限られています。建造物も同様に適切ではないでしょう。

例えば、仕事上で「この城壁は不撓不屈の強度を誇ります」などと使用すると信憑性を欠くのではないでしょうか。

使われる際には注意してください。

\次のページで「「不撓不屈(ふとうふくつ)」の類義語とは?」を解説!/

「不撓不屈(ふとうふくつ)」の類義語とは?

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次に、「不撓不屈」と同じような意味のある言葉について見ていきます。

「百折不撓(ひゃくせつふとう)」

まず、「百折不撓」(ひゃくせつふとう)があります。

 

何回失敗しても志をまげないこと。

出典:デジタル大辞泉(発行所 小学館)

 

何度失敗して挫折感を味わっても、くじけずに立ち上がること。

どんな困難にも臆せず、初めの意志を貫くこと。

出典:四字熟語辞典(発行所 学研)

「百折」には「何度も失敗すること、何度も困難にあってくじかれそうになること」という意味があります。

どんな困難にもくじけない「不撓」という言葉を合わせた「百折不撓」は「何度くじけても志をまげないこと」ことを表す語。「不撓不屈」と同じように用いることができるので、言い換える必要が出た場合に用いることができます。

「社長は、百折不撓の精神を発揮して、社運をかけた一大プロジェクト成し遂げた」

「同期の彼が誰よりも早く昇進したのは、何事も百折不撓の精神をもってやり遂げる姿をみんなが支持したからだ」

「堅忍不抜(けんにんふばつ)」

つぎに、「堅忍不抜」(けんにんふばつ)を見ていきましょう

 

\次のページで「「不撓不屈(ふとうふくつ)」を口語的に言い換えるには?」を解説!/

つらいことも耐え忍んで、どんな困難にも心を動かさないこと。

出典:デジタル大辞泉(発行所 小学館)

 

どんな困難や誘惑にも心を動かさず、耐え抜くこと。

出典:大辞林第三版(発行所 三省堂)

同じく、困難に屈せしないという意味の言葉です。

不撓不屈が何かを成し遂げたゴール地点に視点をおいているのに対し、堅忍不抜は耐え忍び揺るがない過程に着目しているのが二つの言葉の違いと言えるでしょう。

どちらも強い精神力を表す言葉ですが、不撓不屈がやや華やかさがある印象です。

二つの言葉を使用する場面に応じて使い分けていきましょう。

「リーダーの堅忍不抜の態度が胸を打ち、あの災害を乗り越えることができた。」

「母の笑顔の裏に堅忍不抜の心をみた」

「不撓不屈(ふとうふくつ)」を口語的に言い換えるには?

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不撓不屈の意味を口語的に、会話の中でも用いやすく言い換える言葉はたくさん存在しています。

それぞれには、固有の意味もありますが、類義語として押さえておきましょう。

 

鉄の意志 

「部長は鉄の意志で、今回の事業を推進している」

ハングリー精神 

「私の強みはハングリー精神です。どのような未知の領域にも勇んでチャレンジします」

負けん気 

「あの子は昔から負けん気が強く、気づいたらオリンピックにまでたどり着いた」

負けじ魂

 「どんな困難な出来事にも、負けじ魂を燃え上がらせた」

雑草魂

 「自分は雑草魂で、這い上がっていった」

不屈の精神

 「あの闘将は選手に不屈の精神を植えつけた」

茨の道も踏みしめ乗り越える「不撓不屈」の精神

以上、「不撓不屈」の意味と使い方についてまとめました。

この言葉は「どんな困難にも怯まない」ことを意味し、多少のことではくじけることがないという意思や精神の強さを表します。「気が強い」というよりも「負けん気の強い」「心の折れない強さ」を表す言葉と言えるでしょう。

困難な状況においてもそうした強さを発揮することを誓う場面や、就職・転職活動で自身の強い性質をアピールする時に用いることができます。

また、言い換えるのに適した言葉は「百折不撓」。この言葉も困難にあってもくじけず、必ず事を成し遂げる強さを表します。

若干ニュアンスは異なりますが類義語として「堅忍不抜」も押さえておきましょう。こちらもどんな困難に屈しないという意味があります。場面に応じて、これらの言葉を使い分けていきましょう。

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言葉の意味

「不撓不屈(ふとうふくつ)」の意味と使い方・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説

「不撓不屈」(読み方:「ふとうふくつ」)という言葉は、強い精神力を表す言葉です。
座右の銘として掲げている人や、就職・転職活動において自身をアピールする言葉として用いられるケースも多く、耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。

一般的な言葉ではありますが、自分自身が口にする際には、大きな覚悟が必要だと軽々しくは使えません。それ故に、この言葉を用いる人に秘められた強い志を感じます。
自分の本気を周囲に伝える時、ここ一番に思いを込められる「不撓不屈」。
今回は、その言葉の真意を掴み、仕事でもプライベートでも活用していきましょう。

「不撓不屈(ふとうふくつ)」の意味と使い方

それでは、以下に「不撓不屈」の意味を確認し、使い方を例文をあげながら見ていきましょう。

「不撓不屈(ふとうふくつ)」の意味とは?

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それでは、まず辞書を紐解いて、「不撓不屈」の意味を確認します。

どんな困難にあっても決して心がくじけないこと

出典:デジタル大辞泉

 

どんな困難に出合ってもひるまずくじけないこと

出典:大辞林 第三版

「不撓不屈」の「不撓」は「どのような困難にあっても屈しないこと」、「不屈」は「どんな困難な物事にぶつかってもくじけないで意思を貫くこと」を表す語。

「屈しない」「くじけない」という同じニュアンスを持つこの二つの熟語をあわせた「不撓不屈」は、「どんな困難にあってもひるまず、くじけないこと」という意味があり、困難に負けない強い意思や精神を表します。

「不撓不屈(ふとうふくつ)」使い方・例文

次に、「不撓不屈」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

不撓不屈の精神で苦境を乗り切る」
「彼のような不撓不屈の若者は今時めずらしい」
「彼女は不撓不屈の努力で見事に夢を叶えた」
「彼はどんなに周囲に反対されても不撓不屈の態度でやり通した」
「時間や金銭的な問題などさまざまな制約がありながらも不撓不屈の心で勉強を続け、資格試験に合格した」
「常に目的意識を持って行動し、またそれを不撓不屈の精神で貫いていくことを信条としています」
「彼は不撓不屈の精神力を持った骨のある青年だ」
「到底無理だと思っていたが、大方の予想を裏切り見事に劣勢を覆して勝利した。彼の不撓不屈の精神には驚かされた」
「器用な性分ではありませんが、どんなことにも常に不撓不屈の姿勢をもって乗り越えてきました」

「不撓不屈」は強い意志・精神を表す言葉とすでにご紹介しています。

上記の例文をみて、使用する対象は基本「人物」に限られているのにお気づきでしょうか。

同く命を宿す動植物における自我については、研究が進んでいるところではありますが、言葉の持つ意味としては人物への使用に限られています。建造物も同様に適切ではないでしょう。

例えば、仕事上で「この城壁は不撓不屈の強度を誇ります」などと使用すると信憑性を欠くのではないでしょうか。

使われる際には注意してください。

\次のページで「「不撓不屈(ふとうふくつ)」の類義語とは?」を解説!/

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