言葉の意味

「葛藤」の意味と具体的な使い方・例文は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説!

「葛藤」(読み方:「かっとう」)という言葉は、「~で葛藤する」「葛藤に苦しむ」などの形でよく用いられています。

この言葉は「悩み」や「争い」といった誰もが日常の生活でよく経験するような感情や状況を表す語ですが、具体的にどのようなことを表すのか、はっきりと認識せずに使用しているという人は多いかもしれません。

そこで、ここでは「葛藤」の意味や語源、使い方や類義語など「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが、例文を交えながら分かりやすく解説していきます。


「葛藤」の意味や語源・使い方・例文

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それでは、以下に「葛藤」の意味と使い方を説明します。

#1 「葛藤」の意味は?

まず、「葛藤」には以下のような意味があります。

【もつれ合う葛(かずら)や藤の意から】
「1」人とが譲ることなく対立すること。争い。もつれ。
「2」心の中に相反する欲求が同時に起こり、そのどちらを選ぶか迷うこと。

出典:三省堂大辞林「葛藤」

つまり、「1」は「人との間における考え方や価値観の違いなどのもつれから、お互いに相手に対して敵意を持って対立し合い、争うような状態にあること」を表しています。
そして「2」については、「(他人との間ではなく)自分の『心の中』において、両立することができない欲求や感情が共存しながらも、そのどちらかを選ばなければいけないことに対して苦悩する状態」を表すものです。

#2 「葛藤」の語源は?

次に、「葛藤」の語源を見ていきましょう。この言葉は、植物のかづらであり、つる草の総称である「葛(かづら)」と、マメ科のつる性である「藤(ふじ)」から由来しています。かづらやふじのつるが絡み合う様から、もつれ合い簡単には解けないことの例えとして用いられるようになりました。

長い人生の中にはこの言葉の様に、他人と意見が食い違いなかなかお互いに理解し合えない事や、自分の中でなかなか結論を出すことができず、にあれこれと悩むこともあるでしょう。その時には苦しい経験でも、木陰を作り人をほっとさせるふじの花の様に、自分の心を大きく成長させてくれる経験となるかもしれないですね。

#3 「葛藤」の使い方・例文

では、次に例文を挙げて使い方を見ていきましょう。
この言葉は、上記のような「対立する他人同士の関係」または「心の中にある両立しない感情」などを表す場合に、以下のように用いることができます。

「ライフステージが変化するにつれて友人との間に葛藤が生じるようになった」
「共同経営者と事業方針の違いで葛藤する」
「夫婦の不協和音は両家の葛藤に発展した」
「嫁姑間の葛藤に夫が板挟みになる」
「今すぐにでも会社を辞めたいが無職にもなりたくないと葛藤する」
「離婚したいが子供の親権を失う葛藤に苦しむ」
「2社から内定をもらったはいいが、どちらも捨てがたく何れに入社するかで葛藤する」
「子育ての方針の違いによる葛藤が発展し、ついには離婚に至った」
「念願叶い教師になったものの、理想と現実の間で葛藤することになった」
「安定した収入と理想の仕事、どちらを選ぶかで激しい葛藤に苦しむ」

\次のページで「「葛藤」の類義語は?」を解説!/

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