「天真爛漫」(読み方:「てんしんらんまん」)という言葉は人の性質を表し、「天真爛漫な~」「天真爛漫さ」などの形でよく用いられています。

多くの人は大体の意味が分かると思いますが、この言葉が具体的にどのような意味を持っているのか、また「天真爛漫な人」がどのような人を表すのか、迷う場合があるかもしれません。

そこで、ここでは「天真爛漫」の意味と使い方、また類似語などについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。

「天真爛漫」の意味と使い方・例文・類義語

image by iStockphoto

それでは、「天真爛漫」の意味と使い方、また類義語などについて説明していきましょう。

「天真爛漫」の意味は?

image by iStockphoto

「天真(てんしん)」は「自然体で飾り気のないさま」、「爛漫(らんまん)」は「光輝くさま」という意味を持つ言葉です。

「天真爛漫」で、「飾ったところ(自分をよく見せようと繕うところ)がなくありのままであること」「無邪気なこと、屈託のない様子」を表す四字熟語になります。

ちなみに、もし英語であれば「純真(さ)」や「無邪気(さ)」を表す " innocent (innocence)" や " artlessness(artless、artlessly)" といった単語を使って「天真爛漫」を言い表すことができます。

例文は、次の通りです。

" She is innocent. "

" She braves artlessly. " 

「天真爛漫」の由来

image by iStockphoto

中国の随筆集『南村輟耕録(なんそんてっこうろく)』の中で、「天真爛漫」という言葉が、絵画に対して「ありのままで美しい」という意味で使われています。現在の「天真爛漫」は、ここから生まれたもののようです。

 

「天真爛漫」の使い方・例文

image by iStockphoto

次に、「天真爛漫」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼女は両親に可愛がられて天真爛漫な子供時代を過ごした」
「天真爛漫に戯れる動物達に心を癒やされる」
「天真爛漫な彼女の笑顔は周囲の心を明るくした」
「その女性はまるで少女のように天真爛漫だった」
「彼の天真爛漫な言動は周囲の注目を集めた」
「彼が時折見せる天真爛漫な笑顔には心引かれるものがある」

「天真爛漫」の類義語は?

image by iStockphoto

次に、「天真爛漫」と同じような意味を持つ言葉にはどのようなものがあるか、見ていきましょう。

 

\次のページで「「天衣無縫」」を解説!/

「天衣無縫」

image by iStockphoto

「天衣無縫(てんいむほう)」とは、「飾り気がなく無邪気な性格であること」を意味する言葉です。

もともとは、天女の衣服には縫い目がないということから、詩や文章などにわざとらしさがなく自然で美しいことを表す言葉でした。

「天衣無縫の性格」「天衣無縫に振る舞う」という形で、「天真爛漫」と同じように用いることができます。

「無邪気」

image by iStockphoto

「無邪気(むじゃき)」は邪気がない、つまり「素直で偽りやたくらみがないこと」を表す言葉です。

「無邪気な言動」というように使いますが、主に子どもに対して使う表現で、大人に対しては嘲笑するようなニュアンスが含まれる場合があります。

「純真無垢」

image by iStockphoto

「純真無垢(じゅんしんむく)」は、「心が清らかでけがれを知らず、邪心がないこと」を表します。「純真無垢な彼女は、人を疑うことを知らない」のような使い方をする言葉です。

普段の生活では基本的には褒め言葉として使われますが、ビジネスシーンではかえって悪い意味に捉えられる恐れがありますので、注意しましょう。

「大らか」

image by iStockphoto

「大らか(おおらか)」とは、「細かいことにとらわれず、ゆったりとしている」ことを意味する言葉で、「あの人は大らかな性格だ」というように、人柄について使います。

「屈託ない」

image by iStockphoto

「屈託(くったく)」とは、「心配なことがあって、くよくよしているさま」を表す言葉です。

「屈託ない(くったくない)」で、「心配や気がかりがなく、さっぱりしていること」という意味になり、「屈託ない笑顔」のように使います。

 

「明朗快活・明朗闊達」

image by iStockphoto

「明朗(めいろう)」は「明るくほがらかなこと」、「快活(かいかつ)」は「きびきびしていて元気なこと」を表す言葉です。

「明朗快活」で、「くよくよせずに明るく元気なこと」を表し、「彼女は明朗快活な高校生で、クラスのみんなから好かれている」のように使います。

似たような表現に「明朗闊達」がありますが、「闊達(かったつ)」は「心が大きく、小さなことにこだわらないこと」を意味する言葉です。

\次のページで「「天真爛漫」の対義語は?」を解説!/

「天真爛漫」の対義語は?

image by iStockphoto

では、「天真爛漫」の反対の意味を持つ言葉には、どのようなものがあるのでしょうか。

「奸佞邪智」

image by iStockphoto

「奸佞邪智(かんねいじゃち)」は、「性格がひねくれていて悪賢いこと」を表す言葉です。

「奸佞」は「心が曲がっていること」、「邪智」は「悪知恵が働くこと」を意味する表現で、太宰治の『走れメロス』の中に、「身代わりの友を救うために走るのだ。王の奸佞邪知を打ち破るために走るのだ」という形で使われています。

「狡猾老獪」

image by iStockphoto

「狡猾(こうかつ)」は「悪賢いこと」「ずるいこと」を表す言葉で、老若男女に対して使うことができます。

一方、「老獪(ろうかい)」は「長い経験を積んでいて、悪賢いこと」を意味する言葉で、年配者に対してのみ使う言葉です。

「狡猾老獪」で、「経験豊富でずる賢いこと」の意味になります。

「天真爛漫」は普段の生活で褒め言葉として使える

以上、「天真爛漫」の意味と使い方などについてまとめました。

この言葉は「あるがままの性質で飾り気のないこと」という意味で人柄を表す場合に使うことができます。老若男女問わず、明るく裏表のない性格を説明したいときに用いると良いでしょう。

" /> 「天真爛漫」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説 – Study-Z
言葉の意味

「天真爛漫」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説

「天真爛漫」(読み方:「てんしんらんまん」)という言葉は人の性質を表し、「天真爛漫な~」「天真爛漫さ」などの形でよく用いられています。

多くの人は大体の意味が分かると思いますが、この言葉が具体的にどのような意味を持っているのか、また「天真爛漫な人」がどのような人を表すのか、迷う場合があるかもしれません。

そこで、ここでは「天真爛漫」の意味と使い方、また類似語などについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。

「天真爛漫」の意味と使い方・例文・類義語

image by iStockphoto

それでは、「天真爛漫」の意味と使い方、また類義語などについて説明していきましょう。

「天真爛漫」の意味は?

image by iStockphoto

「天真(てんしん)」は「自然体で飾り気のないさま」、「爛漫(らんまん)」は「光輝くさま」という意味を持つ言葉です。

「天真爛漫」で、「飾ったところ(自分をよく見せようと繕うところ)がなくありのままであること」「無邪気なこと、屈託のない様子」を表す四字熟語になります。

ちなみに、もし英語であれば「純真(さ)」や「無邪気(さ)」を表す ” innocent (innocence)” や ” artlessness(artless、artlessly)” といった単語を使って「天真爛漫」を言い表すことができます。

例文は、次の通りです。

” She is innocent. “

” She braves artlessly. ” 

「天真爛漫」の由来

image by iStockphoto

中国の随筆集『南村輟耕録(なんそんてっこうろく)』の中で、「天真爛漫」という言葉が、絵画に対して「ありのままで美しい」という意味で使われています。現在の「天真爛漫」は、ここから生まれたもののようです。

 

「天真爛漫」の使い方・例文

image by iStockphoto

次に、「天真爛漫」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼女は両親に可愛がられて天真爛漫な子供時代を過ごした」
「天真爛漫に戯れる動物達に心を癒やされる」
「天真爛漫な彼女の笑顔は周囲の心を明るくした」
「その女性はまるで少女のように天真爛漫だった」
「彼の天真爛漫な言動は周囲の注目を集めた」
「彼が時折見せる天真爛漫な笑顔には心引かれるものがある」

「天真爛漫」の類義語は?

image by iStockphoto

次に、「天真爛漫」と同じような意味を持つ言葉にはどのようなものがあるか、見ていきましょう。

 

\次のページで「「天衣無縫」」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: