今回の記事では、「早速」(さっそく)の意味と使い方などについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。

「早速」の意味と使い方・類似した言葉を用いた表現

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「早速」という言葉は、ビジネスメールで挨拶の後ですぐに用件に入る時、また相手から素早い対応をしてもらったことへの感謝を述べる時など、さまざまな場面で活用することができます。

ここでは、この言葉の意味とビジネスにおける使い方、また同じような意味を持つ他の言葉を使った表現について説明しましょう。

「早速」の意味

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「早速」は「速やかなこと、にわかなこと、急なこと」(名詞)「すぐに、速やかに」(副詞)という意味で、「行動や対応が素早いこと」「すぐに取り掛かる」のようなニュアンスを持つ言葉です。

「早速」は自分の行動に対しても相手の行動に対しても使うことができます。目下の相手だけでなく、上司や取引先などの目上の相手に対しても使える表現です。

その他にも、会議など話の冒頭や、書面の文頭で「早速」を使う場合は、本題に入る前や話の流れを変える際に注意を促すための接続語としても用いられます。

#1 自分の行動に対しての「早速」

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相手から何か仕事を依頼されるなどして、それに対して返答をする際には「すぐに対応する」という意思を伝えるために「早速」を使うことができます。

「在庫が用意できましたら、早速ご連絡いたします」
「ご注文の製品につきまして、早速発送の手配をさせていただきます」

#2 相手の行動に対しての「早速」

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相手に対して、素早く対応してくれたことへのお礼を述べるときなどには、次のように用いることができます。

「早速のご返信ありがとうございます」
「不躾なお願いにもかかわらず、早速ご対応くださいましてありがとうございます」

#3 起こし言葉としての「早速」

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ビジネスメールなどで挨拶文の後に話題を転換してすぐに要件を伝える際の例文は、次の通りです。

\次のページで「(1000003)(1000003)の「早速」の類義語」を解説!/

「早速ですが、本題に入らせていただきます」
「早速ではございますが、ご依頼いただいた○○の件について進捗状況をご報告申し上げます」


(1000003)(1000003)の「早速」の類義語

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では、自分や相手の行動に対して使う「早速」と似た意味を持つ言葉には、どのようなものがあるのでしょうか。

「迅速」

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「迅速(じんそく)」は「速やかなこと、きわめて速いこと」という意味を持つ言葉です。

ビジネスメールにおいては、以下のように、相手からの素早い対応にお礼を述べる、また相手の要望にすぐに対応することを伝える場面などで用いることができます。

「このたびは迅速な対応をしていただきありがとうございました」
「その件については、迅速に対応いたします」
「お客様からの多様なニーズに応えられるよう、サービスを迅速化いたしました」

「早急」

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「早急(さっきゅう・そうきゅう)」は、「きわめて急なこと、非常に急ぐこと、至急」といった意味を持つ言葉です。

急を要して相手に何かを依頼する場面などで使われますが、「早く」「急いで」というニュアンスを含みますので、目上の相手には使わない方が無難でしょう。

例文は次の通りです。

「誠に恐縮ですが、早急にご返送いただきますようお願いいたします」
「早急にご連絡いただきたく何とぞよろしくお願い申し上げます」
「早急に対策を検討いたします」
「確認ができ次第、早急にご連絡させていただきます」

\次のページで「「至急」」を解説!/

「至急」

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「至急(しきゅう)」は「非常に急ぐこと、大急ぎ」「自体が非常に差し迫っているさま」といった意味を持つ言葉です。

これも相手を急かせることになりますから、目上の相手には使わないようにしましょう。

「至急」は、急を要して相手に何かを依頼するなどの場面で、以下のように用いることができます。

「至急FAXを送ってください」
「至急回答をお願いいたします」
「その件について、至急ご対応をお願いします」

「早々」

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「早々(そうそう・はやばや)」は、「ある状態になって間もないこと」「急いで物事を行うさま」を表す言葉です。

「早々」も「早くしてください」という意味を含んでいますから、目上の相手には使わないようにしましょう。

「その日、私は早々と仕事を切り上げて帰った」

「入社早々申し訳ありませんが、この仕事をお願いしてもよろしいでしょうか?」

などの使い方をします。

「取り急ぎ」

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「取り急ぎ(とりいそぎ)」は、「とりあえず」「急いで」を表す言葉です。

「準備は十分にできていませんが」「時間がないのでひとまず」というニュアンスを含みますので、本当に急いでいる場合でなければ、相手に雑な仕事をしている印象を与えてしまう恐れがあるため注意しましょう。

「取り急ぎご連絡申し上げます」

「取り急ぎのご報告失礼いたします」

のように使います。

「速やかに」

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「速やかに(すみやかに)」は、「手間をとらず早く」「時間をおかずにすぐ」という意味の言葉です。

「できるだけ早く」というニュアンスを含みますので、目上の相手には使わない方が無難でしょう。

「速やかに帰宅してください」「速やかに報告いたします」などの使い方をします。

「直ちに」

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「直ちに(ただちに)」は、「時間をおかずに」「すぐ」の意味を表します。

「今すぐに」ということですが、目上の相手にも「直ちにお知らせください」のように使うことができる言葉です。自分の行動に対しても「直ちに伺います」のような言い方ができます。

\次のページで「(1000003)の「早速」の類義語」を解説!/

(1000003)の「早速」の類義語

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では、起こし言葉としての「早速」と同じような使い方ができる言葉を紹介します。

さて・ところで・つきましては

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「これから本題に入ります」「今から具体的に話します」という役目を果たすのが起こし言葉ですが、「早速ですが」と同じように使えるのは、「さて」「ところで」「つきましては」などです。

 

「早速」をビジネスの場面で適切に使おう

以上、「早速」の意味と使い方について説明しました。

この言葉を使った表現はビジネスメールなどで目にする機会が多く、さまざまな場面で応用することができます。

類似した言葉もいくつかありますので、場面に応じてうまく使い分けられるようになると、相手への感謝や依頼を伝えるのに、より役立つこととなるでしょう。

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言葉の意味

「早速」の意味とビジネスメールにおける使い方・類似表現は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説

今回の記事では、「早速」(さっそく)の意味と使い方などについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。

「早速」の意味と使い方・類似した言葉を用いた表現

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「早速」という言葉は、ビジネスメールで挨拶の後ですぐに用件に入る時、また相手から素早い対応をしてもらったことへの感謝を述べる時など、さまざまな場面で活用することができます。

ここでは、この言葉の意味とビジネスにおける使い方、また同じような意味を持つ他の言葉を使った表現について説明しましょう。

「早速」の意味

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「早速」は「速やかなこと、にわかなこと、急なこと」(名詞)「すぐに、速やかに」(副詞)という意味で、「行動や対応が素早いこと」「すぐに取り掛かる」のようなニュアンスを持つ言葉です。

「早速」は自分の行動に対しても相手の行動に対しても使うことができます。目下の相手だけでなく、上司や取引先などの目上の相手に対しても使える表現です。

その他にも、会議など話の冒頭や、書面の文頭で「早速」を使う場合は、本題に入る前や話の流れを変える際に注意を促すための接続語としても用いられます。

#1 自分の行動に対しての「早速」

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相手から何か仕事を依頼されるなどして、それに対して返答をする際には「すぐに対応する」という意思を伝えるために「早速」を使うことができます。

「在庫が用意できましたら、早速ご連絡いたします」
「ご注文の製品につきまして、早速発送の手配をさせていただきます」

#2 相手の行動に対しての「早速」

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相手に対して、素早く対応してくれたことへのお礼を述べるときなどには、次のように用いることができます。

「早速のご返信ありがとうございます」
「不躾なお願いにもかかわらず、早速ご対応くださいましてありがとうございます」

#3 起こし言葉としての「早速」

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ビジネスメールなどで挨拶文の後に話題を転換してすぐに要件を伝える際の例文は、次の通りです。

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