言葉の意味

「善処」の意味と使い方・例文・「対処」との違い・ビジネスで用いる際の注意点は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説!

「善処」(読み方:「ぜんしょ」)という言葉は、ビジネスの場面で何らかの依頼に対する返答をする場合に「善処します」という形でよく用いられます。

この言葉は、一見して前向きで良い返答をしているようでもありますが、曖昧なニュアンスを含み、場合によっては相手との間に誤解が生じる恐れがあるなど、使い方には気を付けたほうが良い表現といえます。

そこで、ここでは「善処」の意味と使い方、また、併せて近い意味のある「対処」との違いを説明していきます。

「善処」の意味と使い方・例文・「対処」との違い

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それでは、以下に「善処」の意味と使い方、また類義語について説明します。

善処の意味とは?

まず、「善処」には、二つの意味があります。一つ目は「適切に処理すること」といった意味で、「物事をうまく処理すること」を表す語です。二つ目は仏教用語で、「来世に生まれる良い場所」という意味で、良い意味で使われています。この記事では一つ目の意味を説明していきますね。この「善処」ですが、一見すると、いい方に向かっていると捉えられます。しかしニュアンスによっては誤解されてしまう場合もあるでしょう。なぜ誤解をされてしまうのかも、これから見ていきましょう。

 

 

善処の使い方

次に、「善処」の使い方を例文を使って見ていきましょう。日常生活ではあまり使わないかもしれませんね。ビジネスで主に使われる事が多い語です。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「その件に関しては、前向きに善処いたします」
「二度とそのようなことが起こらないよう、防止に向けて善処いたします」
「その件については出来る限り善処したいと思います」

このように相手に改善をする・処置をする、という使い方をします。処置をするとは言っていても、具体的に何をするとは伝えていないため、善処は曖昧な印象を持つことが注意点です。

ニュアンスによってはその場しのぎのように誤解を与えてしまう場合もあります。

 

ビジネスの場面で用いる際の注意点

ビジネスの場面において、商談などで「善処します」といわれた場合には何らかの改善策が取られるという印象を抱く場合もあるかもしれません。

ただし、そのように言う場合、「うまく処置する」つまり「しかるべく取り計らいます」ということを言っているだけで、具体的にどのような処置を図るかを述べてはおらず、漠然としていてどのようにも受け取れる曖昧さがあります。

そこから商談などの場面においては、その場では確約できないことを言われた場合に「その場しのぎの返答」として用いられることもあるようです。

しかしながら、そのような使い方は、場合によっては相手に期待を抱かせてしまう可能性もあるため、用いる場合には注意したほうが良いといえます。

また、逆に相手からそのような返答をされ不安な場合や納得できない場合には、具体的に「どのような処置」がなされるのかなどを確認するようにしたほうが良いかもしれません。

「対処」との違いは?そもそも対処の意味とは

では次に、似た意味のある「対処」という語との違いについて見ていきましょう。

まず、「対処」には「その事柄や状況に対して適切な処置をすること」という意味です。

 

そして、この語と「善処」の使い方を比較すると以下のようになります。

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